俺の父は女子高生!

明日みりか

第1話 いつものこと

優斗[なんでだよ!…………なんで…………うぅ……うッ……うッ……蒼ぃ……目!………開けてくれよぉ!………うッ………]



俺の名前は東條 優斗【とうじょう ゆうと】

ごく普通の高校二年生だ。

ただ……少し普通じゃないことがある…俺の家族だ…


俺の家は父【啓吾】が遺伝子の研究者。

母【三咲】が薬の研究者で両親ともに研究者ってわけだ。

そのため、家は自宅兼研究室になっている。

母が危険な薬剤など取り扱ってるため、もしもの事を考慮して家の造りは鉄筋コンクリート。他の家庭よりかな大きめな家だは……と思う……部屋数も無駄に多めだ。まぁそんなことは、さておき…ウチに、とある事件が起きた。

ある日、父が叫んだ。


父[おい!ついにやったぞ!優斗!三咲!来てくれ!]


長年研究していた成果が、ついに完成したとのコトだった。

その研究とは、人類が長年夢見てきた若返りの研究だった…。


父[とうとう見つけたんだ!これで人類は老化することはなくなる!そして、怪我や病気で悪くなった全ての細胞も、その効果で復活して治る!]

母[アナタ…ついにやったのね!]

父と母はとても嬉しそうだった。

優斗[そぉ…おめでと]


優斗はそっけなく答える。

と言うのも…

この下りは年に何度もやっているからだ……

いつものこと…。


その後、薬を造れる母が父の出した研究データを元に薬を生成。

で、いつも父本人が実験体になり、薬を飲んでは何も起こらないと言うのが定番…

強いて言うなら…

肌が多少張りが出てきたかな?程度だった…

まぁ、効果力の高い健康サプリみたいなものだろう。

が、今回の薬は今までと違い、どうやら直接血液へ流すらしい。しばらくして母が薬を造り終え父の元に持ってきた。

そして、実験を開始する。

水色の患者服に着替え、父は研究室にある実験室へ入り準備に入る。

母も入り父はベッドへ横になる。

そして、薬を点滴で投与。

すぐさま、母は部屋を出て俺と母はモニター越しに父を見守る。

一応俺らは念のため防護服に着替えてある。

何かあれば直ぐに駆けつけれるようにしてある。

開始して10分…20分…と時は流れたが特に変化はない…

が!30分を過ぎた時だった!

急に父は寒がるように両腕を抑え、震えだした!

その瞬間!ブーン!ブーン!ブーン![緊急事態発生!緊急事態発生!直ちに実験を中止してください!]

人体が危険だとしらせる警報が鳴り出した!


優斗[ヤバい!]


母と俺は急いで父の元へ駆けつけた。

苦しさからか!ベッドから落ちて倒れ込んでた父を見た瞬間!

…俺と母は言葉を失った…

元々、色黒だった父の肌は…

透きと通るような白い肌に…

髪は長く伸び…

身体は元の父の体格は無く小さく…

きゃしゃに見えた…

それに…胸の辺りが膨らんで見えた…


優斗[お、女…?]


俺はパニック状態で動けず固まったままだった…

が、母は父の身体の変化がどうこうよりも、生命の維持が優先と頭にあったのだろう…迅速な対応で急いで処置を行っていた…。

…と思っていたのだが、実は母も冷静ではなかった…瞳孔を調べようとしてペンライトではなく、ただのペンを取って見ようとしたり、ずっと、小さな声でブツブツと何かを繰り返しを言っていた……

俺はハッとして!


優斗[母さん!脈は!?]


母が少し正気を取り戻す、脈を取り、耳を口元へ持っていき。


母[脈はある!息もしてる!でも身体が冷たい!優斗!大きいタオル!急いで!]


俺は急いでタオルを持って行き二人で父を運んだ。

まずは直ぐにシャワーを浴びさせた!低体温になっていた身体を温めたるには一番早い方法だからだ!そのまま、浴槽にお湯をため、しばらく体温の上昇を待った…。

その後…

なんとか、体温も上がり容態が落ち着いたらしく。二人でベッドへと運んだ…

俺はしばらく呆然としていた……なにが起きてるのか頭で理解出来ないままだった…。


母[優斗…大丈夫!?]

優斗[はぁッーはぁッーはぁッ……]

母[優斗!優斗!]


あまりの出来事に俺は震えながら過呼吸になりそのまま気を失っていた…。


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