第27話・高校生時代好きな女の子におんぶ失敗談
ボクは、公立の男女共学高校で、モテない男子高校生をやっていた。同級生の
スズカを好きになり告白したがフラれた。とはいえ、それからも、スズカはボクに対してフレンドリーには接してくれていた。
チャンスは、告白から半年以上のちの、学園祭の後夜祭のときに訪れた、校庭で、
キャンプファイヤーをし、そのまわりでフォークダンスが始まったのだ。ボクが
スズカに片想いしてるのは、クラスみんなに周知のことなので、スズカの隣へ行きたいボクに何人かが協力してくれ、スズカも受け入れてくれた。
1曲目のダンス曲が終わり2曲目になると、なんと、生徒たちがその場で前後に数珠繋ぎになる体形のフォークダンスだ。ボクは隣にいるスズカの両肩に背中側から自分の両手を乗せる、できすぎのような好ポジション。もちろん、ボクの後ろには他の生徒が、繋がってる。
ボクは、スズカの背後につながってダンスステップを踏みながら、スズカの背中に飛び乗っておんぶしてもらいたくて、してもらいたくて・・うずうず。だけど、このころボクはまだ女の子におんぶしてもらったことなどなかったので、飛び乗ったとして、スズカはボクの体重を支えられるのかどうか、まったくわからなかった。
ボクは、数珠つなぎの体勢のまま、じょじょに、スズカの両肩に自分の体重を乗せていった。スズカは、ちょっと体勢を崩しつつもとに文句は言ってこなかったので、ボクはさらに体重を乗せ、「おんぶして」と言って飛び乗るタイミングを考えた。
そしたら、スズカは、、ダンスステップをやめて立ち止まり、振り向いてボクの方を見て「重いから、乗っかかってこないで」と。
ボクは「ごめん」と言って、手を放してしまった。体重を乗せなければスズカの肩
に手を乗せてつながっててもよかったのだが、ボクはスズカから離れてしまった。高校生のときの自分は、こんなにも傷つきやすかったのか。そのワリには、おんぶしてもらおうと行動起こしていたわけだが。
このとき感じたのは「女の子は、簡単には男を、おんぶしてくれないんだな」ということ。それゆえ、ボクの願望として「女の子におんぶしてもらいたい」は強くなり、おんぶしてもらえたときの至福と感謝は、あの後夜祭以降、何年たっても、何回やってもらっても、色褪せない。
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