第6話 畑を耕した

なぜか今日は異様にヘルメの調子が良い。

「なんで、今日はそんな楽しそうなんだ?」 

「だって、やっと畑を耕せるんですよ!」

「畑でそんなワクワクするか?!」

話していると目を擦りながらモアが起きてきた。

「おはようモア 今日は畑を耕すから早く食べ終わらせるんだぞ」

「わかったよー」

3人は朝食を食べた後外に出て畑を耕す準備をし始めた。すると横からヘルメが鍬を渡してきた。

「おい、この鍬どこから持ってきたんだ?」

「朝早く起きて、村に行ってわざわざ買いに行ったんですよ~」

世界にお前だけだぞ、畑を耕すのをそんなに楽しみにしてるのは……

「なぁ、俺ら二人は畑の耕し方知らないけど、ヘルメは知ってるんだろ?」

「ま、まぁ知ってますね」

これ、絶対失敗するパターンのやつだわ。

「まず、土を起こすために土を掘ります。そしたら、ミニトマトとニンジンの種を植えます。これで完成です!」

畑の見た目は土は固くて、土の質もあまり良くない感じだった。

「なんか、いつも見る畑となんか違う気がするんだけど……」

「まぁ、2ヶ月後まで待ちましょう!」

      〜2ヶ月後〜

早速ミニトマトとニンジンを見にいってみたが、トマトはブヨブヨでニンジンはと乾燥していてシワシワで傷やひび割れがある

「なぁ、これ失敗じゃないか?」

「で、ですよね……」

すると、モアが大きい声で

「全然ダメだな!土からもうダメだ!」

二人は急に大きい声を出されたので体が飛び跳ねた。

「まさか、モア畑に詳しいのか?」

「あぁ 盗賊団にいるときに畑を耕すための本と鍬を買って、畑を耕していたからな」

そのあと、モアはストラスとヘルメの手伝いをいらずに、一人で黙々と畑を耕し、種を植えた。

      〜2ヶ月後〜

トマトはとてもツヤがあり、ニンジンは表面はなめらかで傷やひび割れが全くなかった。

「うおー!すげーじゃんモア!ヘルメとは違うな!」

「へへっ」

「モアの頭ばっかり撫でてないで私の頭も撫でて下さいよ〜」

ヘルメはストラスに向かって頭を突き出してきた。

「分かった、分かった」

ストラスは恥ずかしそうにヘルメの頭を撫でた。

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