事前資料
三億円事件
1968年(昭和43年)12月10日に発生。旧N銀行
「支店長宅が爆破された。この車にも爆弾が仕掛けられている可能性がある」
四日前、支店への脅迫状騒ぎから神経質になっていた銀行員は、すぐさま車を降りた。
「ダイナマイトだ! 逃げろ!」
警官が叫ぶ。車の後ろから、白い煙が上がっていた。銀行員四人は避難。 男は爆発するはずの輸送車にそのまま乗り、逃走した。煙の正体は、発煙筒に火を点けたものだった。
時間にしてわずか三分。負傷者は皆無、ボーナスもすぐに保険が下ろされ、国内で金銭的な損をした人間は一人残らずいなかった。
日本史上最大のミステリーを乗せた白バイ警官は、三億円とともに忽然と姿を消し、七年後に時効が成立して事件の幕は下ろされた。
これが世にいう「三億円事件」である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます