妹の友達とセックスした。

あげもち

プロローグ 

「んっ…」


 カーテンの隙間から、オレンジ色の光が差し込むベッドの上。


 目の前の少女が顔を離すと、唇から暖かくて柔らかい感覚が消える。


 えへへ、と気恥ずかしそうに笑って、指先でその柔らかい唇に触れながら、息を漏らした。



「お兄さんはさ、誰かとキスしたことある?」



 無論、ない…。


 いや、そういえば一度だけ…5つ歳の離れた幼馴染と…。


「…まぁ、どっちでもいいっか」

 

 そう彼女が呟いたのと同時に、唇の柔らかい感覚と、生暖かい鼻息が顔にかかる。


 時々彼女から漏れる「んっ…」という吐息が俺の心臓をより一層強く、そして早く波打たせた。


「んっ…はぁ…へぇ〜お兄さんって意外とえっちなんだね、まだキスだけなのに」


 小さな水音と共に唇が離れると、小さく視線を下げてクスリと笑う。


 その顔が、あまりにも魔性で可愛くて、そして魅力的で。


 …それが、と一致して。


 はっとした俺は、僅かに保った理性で、初めてなんだよと嘘をついた。


 へぇー、じゃぁ、私がファーストキスだね、と嬉しそうに口を開いては、またイタズラに笑う。


 その時、ドアの外から妹の「葵ちゃーん…あれ帰ったのかなぁ」なんて声が聞こえて来て、心臓が嫌な鳴り方をした。


 まずい。


 そう、立ち上がろうとすると、大丈夫だよ、と俺の手を握った。


「靴とカバンは隠しておいたの、多分私は帰ったと思われてる…だから」


 唇を舐めると、俺の胸に手をついてゆっくりとベットへと押し倒す。


 そのまま、お腹の上に跨り顔を近づけると、唇を重が重なった。


 妹にバレたらヤバいとか、ゴムを買って来てないとか、ふと思い出した幼馴染とのキスとか。


 いろんな物が彼女の肩を押し返そうとしたが、その手を優しく握られベッドに押し付けられると、ふわりと身体から力が抜けた。


 いつの間にか指と指を絡めて、舌と唾液を情熱的に絡める。


 香水の甘い香りと、頭に広がる甘い快感。


 艶やかな吐息と共に離れる唇からは透明な糸が引いていた。


 顔に垂れる黒髪と、その奥の青くて、綺麗な瞳で俺を捉える。


 そして彼女は囁くように。



「一緒に気持ちよくなろ? お兄さん」



 その日俺は…。



 プロローグ 妹の友達とセックスした。


 


 



 


 

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