草原

ギルドに登録してから、早1ヶ月、

 依頼を受けることにも慣れてきた。現状、街の外に出ることもなく、猫探しから、ドブさらいまで色々な依頼を受けている。

 だが……今日は一味違う。


「一月ぶりに街からでたぞ……」


 そう、俺は今、採取依頼を受けて、近場の草原に来ている。ここは、俺が最初にいた森と違い、ゴブリンのような魔物は少なく、いても、スライムのようなほぼほぼ無害な生物しかいないらしい。


「薬草、薬草、と」


 今日受けたのは薬草採取の依頼で、草原に数は少ないが自生地があるらしく、それを探して、採取する。簡単なお仕事だ。簡単なお仕事のはずなんだ。かんたn


「かれこれ、1時間探しているが、まるで見つからない」


 一本ぐらいあってもいいのに、まるで見つからない。なぜだ、解せぬ。

 いや、まあ、ここらは街から近いし、新人冒険者の手が回りすぎているのだろう。

 

「どうしたものか……ん?」


 あそこの草がなんか動いたような……

 てでん、スライムが現れた! 天城は攻撃した。天城はスライムに勝利した。

 という、ナレーションが流れる(手動)ぐらいにスライムは弱すぎて、核を破壊したら溶けるように死んでいった。


『スライムを殺害しました。』


『スライムを殺害しました。略奪を開始します』

『略奪しました。種族『スライム』、種族スキル《分裂》《消化》《再生》を獲得しました』


 なんか、段々、人間からかけ離れていってる気がする。

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