3話 スタート

 とある農村に一人の少年がいた。何の変哲もない少年であった。少年の住む村は、領主が税の圧政を引いていた。当然、農民たちはその税を払えない。だから、だろうか。悲劇が起きてしまったのは。


「お願いします、やめてください」


 少年は、地面に頭をこすりつける。されど、その相手はこちらを向こうともしない。少し見たが、まるで塵を見る目でこちらを見ていた。少年の母は、広場にて、見せしめに殺された。この時、その少年は、知る。―弱いことは罪なのだと。



 ◯

 

 大陸の端。誰も知らぬ場所にて、群れを成す男がいた。


「全軍、征くぞ」


この世界は、魔王という人間に敵対する存在がいる。

 



 










 

 


 

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