神人ゲーム~自殺はご法度です~
くぼってぃー
第1話 死ねればいいのに
暗い部屋、一人の少女の使うスマホの明かりを除けばそこは、世界から完全に解離していると言える暗所だろう。
スマホで開いているサイトそれは、ちょっとしたダークウェブのような所だった。
そこは、麻薬、人身売買、デスゲーム配信等があったが、そんなものに興味はなかった。そんな所で何をするのかと言うと、、、、自殺掲示板だ。
同じ悩みや、苦しみがあり、一緒に自殺をしようと願う同士を募る掲示板だった。
正直、興味本位だったが、高校に入学してから、ストレスでよく嘔吐する事があった。昔ながらの友達は、心配してくれていたが、他の学校から入学してきた子達は、そうではなかった。
「こいつまた吐いてるよ!」
「なにそれウケるんだけど。」
そうやっていつも笑われる、髪を掴まれ、私の吐いた
これによりイジメグループは、退学になったが、イジメグループの親達が有権者ということもあり、画像の削除と数十万円の罰金で事が済むことになった。
退学も停学に変わり、イジメがより悪質で陰湿な物となった。
一番ひどい時には、電車が通る瞬間、線路に突き落とされた事もあった。
それ以来、学校には行けず、家でメンタルケア等のリハビリをしていたが、正直限界があった。何度も田綿で首を絞めたり、自殺をしようとしていたが、怖くなっていつも、ギリギリで止めてしまった。死ぬことを怖がるのは人間の本能だが、それがいらないと感じる人はきっと私と同じような経験をした人だと思う。
そんな経験談を聞いたりするため、この自殺掲示板を始めたが、実際にその場に行った事はなかった。
そんな中、今までには無かった掲示板があった。
「神人ゲーム?、、、」
この自殺掲示板でこんな書き込みを見るのが初めてで、少し怖くなったが、同時に好奇心が上回り、開いてしまった。
~神人ゲーム~
貴方は、死にたいと思った事はありませんか?
誰もが死ぬのは怖いです。では、命を賭けて人生の勝利を掴むならどうでしょう。
命を賭けれますよね?それなら貴方の命を貸してください。
死にたい人は、楽に死ねて、生きたい人は、辛く苦しい道のりですが、勝利を掴めます。貴方の望むままに。
正直馬鹿馬鹿しいと思ったが、なぜか好奇心が強く行くことを勧めてきた。
他の自殺をすると言う書き込みは、ほとんど嘘の書き込みだったが、この書き込みは、妙にリアルな書き込みだった。場所も、日時もルールも書かれていた。
そこが少しリアルさを強めていた。
~ルール~
1、みんな仲良くしましょう!
2、殺し合いはなるべく避けましょう!
3、1日一回楽しいイベントもあるよ!
4、それ以外は、特にありませんが、最後の一人になった場合、その人は、約束された人生が待っています!お楽しみに。
ルールに関しては、とても安直な物で、楽しむつもりもなく、行くとすれば真っ先に死のうと思っていた。それに、明日から私以外で家族旅行に行くらしい。もちろん、私から断った、人混みで吐いてしまっては、とてもではないが、ストレスによって精神が壊れてしまうだろう。
行くのには絶好の機会だった。どうせ生きていても何も起きないし、起きて欲しくも無かった。
早く人生の終わりを迎えたかった。
~ゲーム当日~
場所は思っているよりも廃墟で、薄暗い場所だった。
中に入ると、中央に円卓が置かれていて、奥にカーテンが架かっていた。
その他は6つの扉があり、中を覗くと清潔感がある部屋で、ベッドと本棚が置かれていた。6つの部屋全てが同じ作りで気持ちが悪かった。
そうやって見回っていると、入口から人が入ってきた。
「あっ、あれ、僕よりも早く、、来ている人居たんだ。」
ナイフを持っていて、手が血まみれだった。体も傷だらけだった。
私は、驚いて腰を抜かし倒れてしまった。
「ち、血が、体中血だらけ!」
少し戸惑っていて、言葉もいつもよりもたどたどしくなってしまった。
「ん、?あぁ、ごめっ、ごめんね、しゅ、趣味なんだ。」
自傷行為を趣味にする狂人は、初めて見た、やはりこのゲームに参加しない方が良かったのだろうか。
そうやって腰を抜かしている間にたくさんの人がやってきた。
全員突っ込みどころが多かったが、少し冷静になった。
どうやら、このゲームに参加したのは6人だったようだ。
それぞれを紹介すると。
自傷行為をしていた狂人は、桜井と名乗った。
次に来たのは、連続殺人鬼で、逃亡中の、赤石祐也だった。
その次に来たのは、服がボロボロになっており、ちょっとした異臭を放つホームレス、小石秀之と名乗っていた。
その次は、車椅子の少年で名前は名乗らなかったが、にっこりしていて優しい印象だった。
その次は、目が虚ろになっていて、何も話さなかった。
そして、予定していた時刻の50分遅れで全員が集まった。
全員が集まった所で、カーテンが開き、モニターが現れた。
モニターがある空間は、少し広かった。それに床には、開き戸のような物があった。モニターが映り、ガスマスクを着けた人が映り混んでいた。
「皆さん初めまして、このゲームにご参加頂き誠にありがとうございます。」
紳士のような口振りで流麗に話始めた。
「今回私が主催したゲーム
そうやって喋っている時に、連続殺人鬼、赤石祐也は、口を出した
「説明はいい、大事なのは、勝者の事についてだけだ。」
殺人鬼に恥じぬ冷静沈着な口調で話始めた。
「そうですね、失礼しました、私とした事が取り乱してしまいました。」
そう言うと、画面越しに腕を挙げた。
―――「まず、皆さんには死んで貰いましょう」
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