えんじぇるすまいる
作・月風 瑠風
説明欄や詳細文などに『作品タイトル・台本URL・作者名』の明記をお願い致します。
※各作品の著作権は放棄しておりません。無断転載や自作発言等、著作権を侵害する行為はお止め下さい。もちろん無断での改編や再配布も禁止です。
※あくまで趣味の範囲での活動や放送、金銭の発生しないツイキャスなど、各種配信サイトでの使用は基本的に歓迎しますが、金銭が発生するものはNGです。
※ツイッターのDM等でお知らせ頂けますと幸いです。よければ聞きに行きますので、気軽にご連絡下さい!
※アドリブ等はストーリーを捻じ曲げない、雰囲気を壊さない程度であればOKです。
~登場人物紹介~
増森 誠也18歳 男 高校3年生
いつまでも告白できない陰から見守る系オタク
とあるトラウマから三次元の恋をあきらめていたが、修学旅行でのとある事から「エンジェルスマイル」に一目ぼれ、それ以降告白する勇気はないがあきらめる事も出来ずにずっと拗らせている。
「告るか」は口癖
小林 康介18歳 男 高校3年生
増森の親友、この勘違いオタクは一人で勝手に盛り上がる。
苗木 詩乃18歳 女 高校3年生
他称「エンジェルスマイル」の持ち主、いつも可憐な笑顔でみんなを癒している。
その正体は、極度の人見知り
人と話すのが苦手なため笑ってごまかしていたらいつの間にかそう呼ばれていた。
~役表~
増森 誠也♂:
小林 康介♂:
苗木 詩乃♀:
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
所要時間約10程度
【とある日の放課後】までシリアス、その後の長文はオタク特有の早口で!
________________
◇帰り道、歩きながら
小林:「もうすぐ、卒業だな...」
増森:「そうだなぁ...」
小林:「長かったよなぁ、3年」
増森:「いろんなことあったよな〜」
小林:「誠也は修学旅行で、夜中に部屋から抜け出してさ〜」
増森:「あれは夜中に目が覚めて、漏れそうだったから急いでて!ってその話は!」
小林:「トイレの前で誰かとぶつかってそのまま...っぷ、ふはははは!」
増森:「しょうがないだろ...」
小林:「しかもぶつかったのが、同じく夜中にトイレで起きた初恋の相手ときた!すごい偶然だよな!
小林:(笑いを堪えながら)運命的な?出会い?ふっはっはっは!」
増森:「その話は散々笑ったんだからもう言わない約束だっただろ!」
小林:「だってよ〜、ぷはっはっは!」
増森:「お前だって!一年の時更衣室間違えて大変なことになってただろ!」
小林:「いやあれは先輩が更衣室ここだっていうから...」
増森:「先輩のせいにするなよ!だっせぇなぁ!」
小林:「落ち着けって、悪かったよ...」
増森:「っふん...」
小林:「てかさ、お前苗木ちゃんとはどうなったの?」
増森:「え?あー、まぁ...」
小林:「あんま上手くいってないんだな、脈無しかぁ?」
増森:「うっせぇよ...」
小林:「卒業したら会えなくなるんだし告っちゃえよ!」
増森:「そうだな、うじうじしててもしゃーないよな、告るか!当たって砕けるわ!!」
小林:「砕ける前提なのか」
増森:「おうよ!」
小林:「まぁ頑張れよ!いい結果期待してるぜ、親友!」
【場面転換】
【とある日の放課後】
苗木:「あ、小林くん!」
小林:「ん?苗木?どうした?」
苗木:「あー、あのさぁ?ちょっと大事な話があるんだけど...いい?」
小林:「え、い...いいけど...何?」
苗木:「ここじゃあれだから静かな所行かない?」
小林:「お、おう...」
_間_
増森:「あ、やっと見つけたわ!どこいってたんだよ小ばゃ...ん?.........何であいつが詩乃ちゃんと一緒にいるんだ?」
増森:「考えてても仕方ないか、もう少し近づいて盗み聞きしよう...」
_間_
苗木:「急に呼び出してごめんね、小林くん」
小林:「あぁ、いいけど...
小林:それより大事な話って何?」
増森M:(詩乃ちゃんが小林に大事な話!?何の話だ?もしかして...いやそんなはずはない!「天使の様な笑顔が素敵で一つ一つの仕草が可愛くて挨拶1つで心が洗われるような...」そんな素敵な女性が小林なんかに何の話があるって言うんだ!?)
苗木:「うん... 実はね、私...」
苗木:「す、すすす...」
小林:「す?」
苗木:「好きなの!(ボソッと)増森くんが...」
苗木M:(あわわわわ!言った!言っちゃったよー!すすすすすすす、好きって!好きって言っちゃったよー!どうしよう、キャー私ったら大胆なんだから!もう後には引けないわ!このままこの勢いで増森くんにこここ告白しちゃったりして!)
小林:「好き!?」
増森M:(好き?え?ちょっと待て、今好きって言ったよな?うん、確かに言った!好きと言った。好き?詩乃ちゃんが?小林を?いやいやいやいやおかしいだろ、小林だぞ?ありえない、何かの間違えだ!)
苗木:「うん、好きなの!ひと目見た時からずっと!(ボソッと)増森くんの事が...」
増森M:(ひと目見た時から!?バカな!そんなはずはない!俺と2人で冴えないオタクくんと罵られてきたあの小林だぞ!しかも、バレンタインのチョコは毎年0個!母親からしかもらったことのない非モテ代表の小林を?好き?ひと目見ただけで?とうとう頭がおかしくなっちゃったんだな詩乃ちゃん...ごめんね、俺がもっと早く告白していれば...)
小林:「そ、そうなんだ...」
小林M:(モテ期キッター!悪いな親友、お前の初恋の相手は俺にメロメロだぜ!まぁ、つっても?当然っちゃ当然か、俺?どこからどう見てもイケメンだし?今まで全然モテなかったけど、やっと世界が俺の魅力に気づいたってとこかなwあー生きててよかったー!!)
苗木:「それでね、その...
苗木:付き合いたいんだけど!!!(ボソッと)増森くんと...」
苗木M:(言ったー!言っちゃったー!ついに言っちゃったよ?私!付き合いたいって!付き合いたい!つきあいたい!突き合いたい!ってもう!私ったら何考えてるの!ばかばか!)
小林:「え!?」
小林M:(はいキター!確定演出キター!マジでサイコーな気分だわ、告られるってこんなにいい気分になれるんだなぁ、あーモテるって罪だわぁ)
小林:「俺でいいの?」
増森M:(いい訳ねぇだろ!頭冷やせ!冷静に考えろよ!遊ばれてるんだよお前は!罰ゲームか何かで告白させられてるんだって!いい加減気づけよこのアホ!ってか何ニヤニヤしてんだよ!っくっそむかつく...あーあ、罰ゲームでもいいから俺が告られたかたかったよ...何で小林なんだよ...)
苗木:「うん... (ボソッと)小林くん、増森くんと仲良さそうだし、相談相手にはピッタリかなって...」
小林M:(あー人生最高の日だ!苗木詩乃、我が親友が初恋の相手とか言うから遠慮してたけど、この子可愛いよな〜笑顔なんてもうね、最高!まるで天使、天使の微笑み、エンジェルスマイル!こんな可憐で素敵な女性の心を奪うだなんて、俺はなんて罪深い男なんだ...すまんな我が親友、どうやら俺のイケメンオーラが抑えきれてなかったようだ、ふふ...)
小林:「も、もも、ももももちろんだよ!」
増森M:(コミュ障かよ!ももももうるせえよ桃食ってろ!あーもう見てられん!今助けてあげるからね詩乃ちゃん!)
増森:「おーい、小林ー!佐々木先生が呼んでるぞー!」
小林:「なんだよ増森、今いい所...って鬼の佐々木が呼んでるだって!?すぐに行かねば!すまん苗木、話はまた後で!」
~小林、走り去る~
増森:「よし、行ったな...」
苗木:「あぁ...えっと、増森君だっけ?」
増森:「うん」
苗木:「ちょっとだけ話さない?」
増森:「え?」
苗木:「ダメかな?」
増森:「ダメなわけないじゃん!あはは」
苗木:「よかったぁ」
【一時間後】
増森:...(間)
苗木:...(間)
増森M:(おいおいどうすんだ、どうすればいい!?もうお互い黙って座ってるだけで1時間過ぎてるぞ!流石にやばいぞ!でも何を話したらいい?とりあえず詩乃ちゃんの顔色をうかがって…(チラ)
増森M:かぁわぁいぃいぃぃいいいいいい!!!っておい!こんなことしてる場合じゃねえんだよ俺のバカ!今日も天気いいですねって言うか?いや待て、ここまで溜めて出てきた話題がこんな他愛もない世間話なんてきっと幻滅される!絞り出せ、絞り出すんだ!俺のこの小学校の時クラスの女子に『キモいから近寄るな』と言われてから3次元を諦め2次元に全てを賭けてきた頭で!
増森M:2次元?ゲーム?ギャルゲー...そうだ!女の口説き方なんてゲームで沢山見てきたじゃないか!それだ!沈黙を打ち破る方法、それは...相手の目を見つめ、相手が話すのを待つ!そして相手が何か言ってきたら俺が持つ最高のイケボで「ごめん、君があまりにも綺麗すぎてつい見惚れてた...」って言えば…!
増森M:完璧だ!完璧すぎる!これで詩乃ちゃんを小林の魔の手から救い出してあげられる!よし、そうと決まればまずは目を...)
増森:...(間)
増森M:(見れねぇ!見れるわけねぇ!あの見ているだけで心が癒されると言う伝説の微笑み、エンジェルスマイルと目を合わせる!?正気の沙汰じゃねぇ!俺みたいな暗がりで生きてきた底辺ドブネズミが直視できるわけねぇ!眩し過ぎて見えねえよ!)
苗木:...(間)
苗木M:(どうしよう!呼び止めちゃった!あの愛しの誠也きゅんを私なんかが呼び止めちゃったよ〜!まずは小林くんに相談して綿密な計画を練ってから少しずつ近づいていこうと思ってたのに!急接近だよぉ〜!もう胸のドキドキ止まらない〜ドキドキし過ぎて音聞こえちゃうよー!)
_間_
小林:「おーい、増森!お前も来いってさ〜」
増森:「っげ!?マジかよ!せっかく最愛の詩乃ちゃんと2人っきりになれたって言うのによぉ...」
苗木:「え?」
苗木:「最…愛…?」
増森:「あ、やべ...心の声が........」
苗木:「...わ、私帰るね!」
~苗木、走り去る~
増森:「あ...っちょ!」
_間_
~増森、ベンチでうなだれる~
増森:「終わった...」
~小林、増森に近づきながら~
小林:「まぁそう落ち込むなって!一緒にラーメンでも食い行こうぜ!奢るからよ!」
増森:「言ったな?絶対だぞ!?」
小林:「今日は気分がいいんだ!大盛りでも全部乗せでもなんでも奢ってやるよ!」
~増森、立ち上がり気合を入れる~
増森:「よっしゃー!食うぞぉ!」
小林:「でもその前に佐々木のとこいかねぇとやべえぞ!」
増森:「そうだった!急ぐぞ!」
~増森走り去る~
小林:「あぁ!さっさと魔王倒して、姫といちゃいちゃタイムだぜ!」
_間_
~苗木自室、枕をたたきながら~
苗木M:(どうしよどうしよどうしよぉぉぉおおおおお!あの愛しの誠也きゅんに、最愛の詩乃って呼ばれちゃったよぉぉぉおおおお!予想外の情報に脳のスペックがついていけないよぉ!オーバーヒートしちゃうよぉおお!まさか両思い!?ゲーセンデートで帰りにプリクラ撮ったり、手繋いでディステニーランド行ったり、遊園地の観覧車でちゅーとかしちゃったりできちゃう!?妄想が叶っちゃうの!?どうしよう心臓が止まらないよう!あぁ、心臓は止まったらダメだけど止まらないよう!ドキドキが止まらないよぉ〜!)
苗木:「夢なら覚めないでー!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます