第4話 SOS4
「ああ~。新人戦のメンバーに選ばれなかったです・・・・・・。」
僕の名前は佐藤蒼。普通の小学一年生。憂鬱に自宅で目覚める蒼。
「過ぎたことは諦めなさい。まだ小学一年生だから次があるわよ。」
居候の天使エルエルが蒼を励ます。
「そうだ! 僕には未来がある! 未来は夢と希望だ! 大きくなったら地球を守る勇者になるんだ!」
子供の蒼には夢がある。
「新人戦はみんなの応援をするです!」
「そうよ。その調子よ。アハッ!」
前向きになった蒼。
「蒼! エルエルちゃん! 朝ごはんよ!」
蒼ママがご飯だと呼んでいる。
「は~い! どうしよう?」
「正直に言って怒られることね。」
「ですよね・・・・・・。」
こうして蒼ママに怒られて蒼の朝は始まる。
「なに? ウァサゴもやられただと?」
魔界。魔王シュベルトが悪魔騎士ルシファーから報告を受けている。
「はい。魔王様。」
「どういうことだ? 悪魔が人間に負けたというのか!? スライムやゴブリンの雑魚モンスターではないのだぞ。 恐ろしい生き物だ! 人間は! きっと魔界も欲しがって攻めて来るはずだ!」
魔王シュベルトは人間が魔界に攻めて来ると心配している。
「シルファーよ。スライムやゴブリンだけでなく、他の雑魚モンスターもドンドン投入しろ!」
「かしこまりました。」
第3の雑魚モンスターが人間界攻略に投入される。
「魔王様。それほど心配でしたら私が人間界に行って大陸の一つでも滅ぼしてきましょうか?」
悪魔騎士のルシファーが魔王に進言する。
「よい。おまえに人間界に行ってもらう程ではない。少し日本の制圧が遅れているだけで、もう地球の半分は我らの領地になっている。地球を完全に支配するのは時間の問題だ。」
魔王軍は日本だけではなく全世界に侵攻していて、既に地球の半分を支配していた。
「ガミジン! ガミジンはおるか?」
「はい。魔王様。」
悪魔ガミジンが現れる。
「ガミジンよ。日本を滅ぼしてこい。」
「はい。行ってまいります。」
ガミジンは人間界に飛び去って行った。
「人間を滅ぼして、地球を救ってみせる! ワッハッハー!」
魔界に魔王シュベルトの笑い声が響き渡る。
「うっ!? は、腹が痛い!?」
新人戦の1年2組の代表選手の5人が突然の腹痛に襲われた。
「大丈夫? みんな?」
「新人戦の代表選手に差し入れられた牛乳を飲んだらお腹が痛くなったんだ。うっ!?」
樹、詩、朧、楓、蛍がお腹を抱えて苦しんでいる。
「差し入れ? とっても怪しいです。」
蒼はきな臭さを感じていた。
「もうダメだ! トイレ!」
代表選手の5人はトイレに缶詰めになった。
「困りましたね。こうなっては今回の新人戦は辞退しましょうか?」
担任の山田先生は新人戦を不戦敗にしようとしている。
「先生! 下痢部隊の代わりに僕たちが新人戦に出場します!」
蒼がしゃしゃり出る。
「え!? ええ!?」
その発言を聞いた笑は驚く。
「そうですか。まあ、佐藤くんたちが5人いるのでいいでしょう。メンバーを変えて1組との新人戦に望みましょう。」
「やったー! これで新人戦に出れるです! アハッ!」
不慮の事故で蒼は新人戦に出れるようになった。
「ルンルルン~!」
1年1組の山崎授は鼻歌を歌って上機嫌だった。
「これから新人戦なのに上機嫌じゃないか。授。」
「だって俺様の差し入れた腐った牛乳を飲んだんだぜ。今日は不戦勝で、俺様達が新人戦勝利だ。夏の全国大会まで2組に威張れるぜ! ケッケッケ!」
授はクソ野郎であった。
「1組! 勝負だ! アハッ!」
新人戦の会場に蒼たち2組がやってくる。
「なに!? バカな!? あいつら小学一年生のくせに下痢止めを持っていたというのか!?」
授は驚く。
「よく見ろ。授。あいつら2軍だぜ。2組の1軍は今頃便器でホテル生活だ。」
「2軍!? な~んだ。驚かせやがって。2軍なら俺様達1組の楽勝じゃねえか。ケッケッケ!」
調子に乗る授。
「いくぞ! おまえたち!」
「おお!」
ある意味で1組は一致団結した。
「それでは1組と2組の新人戦を始めます。新人戦は5対5の勝ち抜き戦です。先鋒から戦って、負けたら次鋒、中堅、副将、大将と戦ってもらいます。」
「よろしくお願いします!」
いよいよ新入生の新人戦の決勝戦が行われる。
「さあ! みんな! がんばろう!」
蒼はノリノリで気合を入れる。
「・・・・・・。」
シーン。しかし他の1年2組のメンバーは誰も乗り気ではなかった。
「どうした!? みんな!?」
「だ、だって私たちじゃ勝てないよ!?」
「そうだ。俺たちは2軍だ。」
「補欠の私たちが勝てる訳がない!」
「無理の二乗。」
蒼以外の士気は自分に自信のない笑たちは勝つ気はなかった。
「そんなことはやってみるまで分からないじゃないか! 相手も僕たちと同じ1年生なんだから!」
蒼はメンバーを励ます。
「やるだけはやってみようか?」
「おお・・・・・・。」
誰一人として乗り気ではなかった。
「それでは先鋒戦を始めます。1年1組、阿部奏さんと1年2組、田中笑さんは前へ。」
「はい。」
「は、はい・・・・・・。」
もちろん大人しい笑はブルーだった。
「それでは試合開始です!」
「おお!」
華々しく新入生の新人戦が始まった。
「ま、参りました!」
「え!?」
開始1秒で笑の必殺「参りました」が炸裂する。
「しょ、勝者は1年1組の阿部さん!」
奏は労せず勝った。
「なんだ!? あれは!? ワッハッハー! 戦いもせずに負けてやんの! ワッハッハー!」
馬鹿馬鹿しくて授は笑いが止まらなかった。
「ご、ごめんなさい。」
「だ、大丈夫です。よ、予定通りだ。アハッ!」
笑に声をかける蒼は強がった。
「2組の次鋒は前へ。」
「はい。」
2組の次鋒は清水心。
「佐藤さん! がんばれ!」
「応援されても私なんか朧に秒殺されたぐらい戦闘に向いてないと思うんだけどな。」
心は戦闘が苦手だった。
「奏、一人で2組なんか倒しちゃえ!」
調子に乗っている授は好き勝手言う。
「それでは試合開始です!」
いよいよ奏と心の戦いが始まった。
「でや!」
「えい!」
両者の剣が共にヒットして相打ちとなる。
「引き分け!」
奏と心は共に戦う気もなかったので、あっさりともめることなく引き分けを受け入れた。
「チッ! 奏は使えないな!」
授は不機嫌になった。
「すごい! 心! 引き分けだぞ!」
「やったー! 私でも役に立てた! わ~い!」
少しだけ自分に自信が持てた心。
「みんな! 心に続け!」
「おお!」
心にできるなら自分にもできると2組のメンバーの士気は異常に上がるのであった。
「1組次鋒、2組中堅は前に。」
「はい。」
1組の次鋒橋本刹と2組の中堅林空が戦う。
「がんばれ! 林くん!」
蒼は声援を送る。
「はじめ!」
試合が開始した。
「心でも引き分けたんだ。俺だって! でやあ!」
攻める空。
「ふん!」
刹は空の攻撃をかわして攻撃を加える。
「ギャアアアアアアー!」
刹は空を倒す。
「勝者! 橋本くん!」
刹の勝利である。
「ごめん負けちゃった。」
「ドンマイ。木村くんが頑張ってくれるよ。」
蒼は負けた空に優しい言葉をかける。
「この調子でいくと俺様の出番はないな。ワッハッハー!」
楽勝過ぎて高笑いが止まらない授。
「2組木村築くんは前に。」
「はい。」
2組の副将は築。
「築くん! がんばって!」
「俺も自信がないな・・・・・・。」
ダメダメ過ぎて2組にはネガティブが広がっていた。
「築、ダメでもいいよ。」
「そうそう。私たち2軍だもの。」
「け、怪我しないでね。」
2組のメンバーも勝つ気はなく負けることに諦めていた。
「刹、気合を入れて吹き飛ばして脅かしてやれ。」
「おお。任せとけ。」
1組の刹は授の命令を受けて何かやるつもりだ。
「はじめ!」
いよいよ築と刹の戦いが始まった。
「ほら? こいよ。遊んでやるぜ。」
「なめるな! バカにするな!」
子供特有の戯言だろう。
「気を集中して剣に溜めて・・・・・・くらえ! 気合突き!」
「ギャアアアアアアー!」
気合を溜めた剣で突きを放ち築を吹き飛ばす刹。
「タンカー! タンカーだ!」
築は場外まで吹き飛ばされ病院送りにされた。
「なんてこった!?」
蒼は恐ろしいものを見たように顔面蒼白になる。
「築!?」
「大丈夫か!?」
「い、イヤー!」
2組のメンバーたちは築に駆け寄り心配する。
「zzz。」
しかし築に意識はない。
「ナイス! 刹!」
「ちょっとやり過ぎちまったぜ! ワッハッハー!」
授と刹は楽しそうに笑っている。
「2組大将! 佐藤くん前へ!」
次は蒼の番である。
「危険しようかな。だって相手は化け物だもの。」
蒼は相手の圧倒的な力を見て漏らしそうなくらいビビっていた。
「さ、佐藤くん! が、がんばって!」
「佐藤! 木村の仇を取ってくれ!」
「橋本なんか吹き飛ばしてやれ!」
笑たちは仲間の築がやられたので蒼に何とか一矢報いて欲しかった。
「僕に任せろ! あいつら全員倒してやる!」
蒼は笑たちの声援に破れかぶれになった。
「え?」
その時、蒼は躓いて転んだ。
「・・・・・・。」
そして、打ち所が悪かったのか気絶した。
ピカーン!
蒼から光が溢れる。
「早く試合を始めよう。」
何かが蒼の中で変わった。
「いいね。ビビってこけた奴のくせに生意気だ。おまえは壁まで吹き飛ばしてやるよ!」
刹は蒼を弱虫と決めつけた。
「試合開始! はじめ!」
刹と蒼の戦いが始まる。
「くらえ! 気合突・・・・・・なっ!? ウワアアアアアー!?」
必殺の溜め技を繰り出そうとした刹那は逆に吹き飛ばされた。
「いじめは許さない。」
刹を吹き飛ばして仁王立ちする蒼。どこかビビりの蒼とは雰囲気が違っていた。
「なに!? 刹が吹き飛ばされただと!?」
授は目の前で何が起きているのか分からなかった。
「す、すごいね! あ、蒼くん!」
「やったー! 勝ったぞ!」
「蒼! おまえ本当は強かったんだな!」
笑たち仲間が蒼を笑顔で出迎える。
「自分が強いからって、自分より弱い者をいじめていい訳がない。」
蒼はどこか大人びていた。
「ぬぬぬぬぬぬっ!? 生意気な! 昴! やっちまえ!」
授は1組の中堅の池田昴に命令する。
「ギャアアアアアアー!」
次の瞬間。昴は壁にまで吹き飛んだ。
「おまえまで後一人だ。」
蒼は授を指さす。
「パス! パス! 私の負けでいいです! ごめんなさい! 許してください! 2組に腐った牛乳を差し入れしたのは山崎くんです! 私は悪くありません! うえ~ん!」
1組の副将の森静は泣きながら下痢事件の全容を白状した。
「バカ! 喋るな!」
授が静の口を防ぐが時すでに遅し。
「酷い! 何て言う奴だ!」
「さ、最低!」
「ブー! ブー!」
2組からブーイングが起こる。
「山崎くん。後で職員室に来なさい。」
「はい・・・・・・。」
後で授は先生たちにこっぴどく怒られることが決まった。
「おまえの番だ。かかってこい。僕がおまえに一方的に強い者に殴られる弱い者の苦しみを教えてやる。」
「ぜ、ぜ、全部、貴様の性だ! 俺様の計画が台無しじゃないか! 俺様は悪くない! 全部おまえが悪いんだ!」
授は逆ギレした。
「それでは1組大将の山崎授くんと2組大将の佐藤蒼くんの戦いを始めます。はじめ!」
いよいよ新人戦の大将同士の戦いが始まった。
「ケッケッケ!」
余裕で笑っている授。
「何が面白い?」
「おまえは俺様に一撃も当てることはできないのだ。」
「なんだと?」
授には秘策があった。
「参りました。」
「なに!?」
いきなり試合開始直後に授は降参した。
「これで良い子のおまえたちは俺様を殴れない。別に新人戦なんて勝たなくても夏の全国大会で優勝すればいいだけだかな。ケッケッケ!」
授は目標の切り替えが早かった。
「卑怯者!」
「そ、そうよ! そ、そうよ!」
「ブー! ブー! 大ブー!」
2組のメンバーは大ブーイング。
「何とでも言え! この頭の回転の良さがおまえたち凡人と天才の俺様の違いだ! 正に俺様は神なのだ! ケッケッケー!」
してやったりで笑いまくる授。
ボコン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
蒼が授を思いっきり殴り吹き飛ばす。
「予想外の出来事は起こるものです。」
神を冒涜されて怒った蒼。
「勝者! 佐藤くん! 新人戦は2組の優勝です!」
2組の優勝が宣言される。
「やったー!」
「勝ったー!」
「す、すごい! あ、蒼くん!」
勝って蒼の元に笑顔で駆け寄る2組のメンバーたち。
「・・・・・・。」
蒼はエネルギーを使い果たし気絶して倒れ込む。
「あ、蒼くん!?」
「大丈夫か!?」
「佐藤!?」
2組のメンバーが蒼を心配する。
「zzz。」
「ね、寝てる!?」
蒼は寝ているだけだった。
「ワッハッハー!」
蒼は保健室送りになり、新人戦の表彰式は笑たち2組のメンバーだけだった。
「蒼、本当に覚えていないの?」
帰り道。蒼と天使エルエルは楽しく会話していた。
「うん。こけた所までは覚えてるんだけどね。」
蒼は新人戦のことを全く覚えていなかった。
「やっぱり神様が代わりに戦ったのね。少しは蒼がカッコ良くなったと思って損しちゃった。」
呆れる天使エルエル。
「それでも僕は新人戦で4勝したんだぞ。見たか! 堕天使め!」
「堕天使言うな!」
「ワッハッハー!」
試合に勝って優勝したことは蒼の自信になっていた。
「キャアアアアアアー!」
その時、悲鳴が響き渡る。
「悪魔だ! 悪魔が現れたんだわ! 行くわよ! 蒼!」
「おお!」
蒼と天使エルエルは現場に向かう。
「ガッハッハー! 暴れなさい! モンスターども!」
「スラスラ!」
「ゴブゴブ!」
「ウルウル!」
悪魔ガミジンがスライムとゴブリンとウルフを使って街で暴れている。
「出たな! 悪魔! 僕が相手だ!」
「でたな! ちびっ子! 私は悪魔ガミジン! よくも長時間出番待ちさせてくれた! 許さないぞ!」
「そんなこと知るか!?」
悪魔ガミジンに蒼は名乗る。新人戦が意外と盛り上がったので悪魔ガミジンの出番が遅くなったのだ。
「僕は地球を救う勇者になる男! 地球騎士の蒼だ!」
蒼は魔王から地球を救いたい。
「勝負だ! ちびっ子! 私は今までの悪魔とは一味違うぞ!」
「いったいどんな味だよ?」
蒼は純粋な小学一年生なので悪魔ガミジンの言うことを素直に受け止める。
「いでよ! 死者たち! サモンズ! ゾンビども!」
「ゾンゾン!」
悪魔ガミジンが召喚してアンデットのゾンビたちを呼び出す。
「ゾンビ!?」
蒼は驚く。
「こいつらは死んでいるから何度でも甦るぞ。正に不死身のゾンビ軍団だ! ワッハッハー!」
「ゾンゾン!」
迫りくる不死身のゾンビたち。
「フッフッフ。大丈夫です。」
不思議と余裕な蒼。
「僕が危なくなったら神様が力を貸してくれるです。ということで相手がゾンビだろうがドラゴンだろうが問題無しです。ワッハッハー!」
蒼は神様が助けてくれると思っていた。
「残念でした。神様の出動は1日1回までです。諦めなさい。」
「ええー!? 聞いてないよ!?」
天使エルエルは子供の蒼の体では神様が力を使えるのは1日1回だと説明する。
「死ね! ちびっ子!」
「ギャアアアアアアー! 許してください! 僕のお小遣い30円あげますから!」
「要らんわい!」
命乞いする蒼。それを拒否する悪魔ガミジン。
バン!
そこに警察が駆けつけ威嚇射撃する。
「助けて! お巡りさん!」
蒼は警察官に助けを求める。
「子供がいるぞ! 警察の名にかけて絶対に助けるんだ!」
日本の警察官は人命優先である。
「手を上げろ! 君たちは包囲されている! 速やかに降伏しなさい!」
警察が悪魔に降伏を迫る。
「ふざけるな! 警察が怖くて悪魔が務まるか! やれ! ゾンビども!」
「ゾンゾン!」
地獄のゾンビ軍団が警察に襲い掛かる。
「なんだこいつらは!? 拳銃が効かない!?」
「ギャアアアアアアー!」
ゾンビは拳銃で撃たれても何度でも甦り警察官を襲う。結論として警察官は役立たずだった。
「ここはUSJのハロウィンパーティーの会場ですか!? ギャアアアアアアー! 殺される!?」
蒼は死を覚悟した。
「このままじゃ蒼が死んじゃう!? あれをやるしかないわね!」
天使エルエルは何かを決意した。
「エンジェル・SOS!」
天使エルエルは天界に助けを求めた。
ピカーン!
何者かが現れる。
「誰? 私を呼んだのは?」
一人の天使が現れる。
「あ、外れだ。」
「誰が外れだ! 私はこれでも四大天使のウリエルだぞ! 私は偉いんだぞ!」
現れたのは天使ウリエルだった。
「はい。はい。分かりました。分かりましたから悪魔を何とかしてくださいよ。」
「え?」
ウリエルは周囲を見渡とゾンビたちが人間を襲っていた。
「おお! 美味しそうなゾンビがいっぱいだ! 焼いちゃっていい?」
「いいですけど。食べないで下さいよ。」
「大丈夫。私の火なら完全燃焼するからね。アハッ!」
ウリエルが手の平に火を作り出す。
「燃やし尽くせ! 天使ファイア!」
天使ウリエルが地上に火を放つ。
「ギャアアアアアアー!」
一瞬でゾンビたちに火がまとわりつきゾンビたちを焼き滅ぼしていく。
「すごい! さすがウリエル様!」
天使エルエルも感動した。
「しまった!? お芋を持ってくるのを忘れた!? あちゃ~!?」
(この性格でなければね。)
だから天使エルエルに外れと言われる天使ウリエルであった。
「よくも私の可愛いゾンビたちを許さんぞ!」
悪魔ガミジンが目の色を変えて襲い掛かってくる。
「ギャアアアアアアー! 殺される!?」
恐怖する蒼。
「食い物の恨みが恐ろしいことを教えてやる! いくぞ! 悪魔! くらえ! 天使ライト!」
天使ウリエルは悪魔に光を放つ。
「ギャアアアアアアー! 覚えてろよ!」
悪魔ガミジンが光の中に消えていく。
「私は強いのだ。ワッハッハー!」
「さすが! ウリエル様! 宇宙一!」
よいしょを忘れない天使エルエル。
「お芋ちょうだい。お芋。」
「・・・・・・。」
天使ウリエルは活躍したのでお腹が空いていた。
「蒼。帰ろうか。」
「え? いいの。エルエルの同僚を置き去りにして。」
「構わないわ。だって外れだもの。アハッ!」
蒼と天使エルエルは天使ウリエルを残して去って行くのであった。
「お芋!」
天使ウリエルの叫び声だけが木霊する。
つづく。
1年2組
佐藤 蒼 剣士
鈴木 樹 剣士
高橋 詩 魔法使い
田中 笑 回復職
伊藤 朧 剣士
1年2組
井上 楓 魔法剣士
木村 築 魔法
林 空 魔法
斎藤 蛍 魔法
清水 心 魔法
1年1組
山崎 授 かなり性格が悪い
森 静
池田 昴
橋本 刹 気合突き
阿部 奏
校長 渡辺
購買のおばちゃん。 山本
保健の先生 中村
剣の先生 小林
魔法の先生 加藤
悪役で教頭。吉田
担任の先生。山田
VR全否定の普通の授業の先生。佐々木
掃除のおっちゃん。山口
給食のおばちゃん。松本
神ゼウス
天使エルエル
蒼パパ
蒼ママ
魔王シュベルト
悪魔騎士ルシファー 光魔法
悪魔バエル 光魔法ライト
悪魔アガレス 地震アースクエイク
悪魔ウァサゴ 暗殺 透明インビシブル
悪魔ガミジン 召喚サモンズ
悪魔マルバス 疫病プレーグ
悪魔ウァレフォル 盗むスチール
悪魔アモン 不和ディスコード
悪魔バルバトス 狩人ハンター
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