第417話 ソクラテス

“ねたみは魂の腐敗である”



ソクラテスのような時代でも、現代に通ずるものがある。


それが哲学だ。哲学者に定義は無い。近い将来、ある意味で語学が共通語になれば


哲学者にとっての最低限の課題である語学を紐解く事が可能になる。


今はどうなっているのかは知らないが、私が壊される前、Skypeで殆ど時差を感じさせずに両方の語学にそれぞれ変換し、話せるシステムがあった。


確か8カ国程の中に日本語もあった。もうかなり前の話なので未だ改善中なのかもしれないが、当時は沸いた。まず映画などの吹き替えが不必要になると言われていた。


今でも言葉の壁は日本人にとって高い壁である。


それが消えれば、世界中で活躍できる人も増えてくるだろう。


そしてこの言葉。


“ねたみは魂の腐敗である” あっさり読む人は哲学者に向いていない。一日や二日程度で理解出来る訳は無いのだ。彼等は人生を懸けて、我々に言葉を託した。


良くも悪くもこの“ねたみは魂の腐敗である”という言葉には、真実と忠告と、己の心との葛藤、そしてその答えによっては、腐敗する、つまりはその後の人生は悲惨しか残らないと言っている。


彼等の言葉は短くしている理由は、それなりの知識を持った人間でないと、まず理解する事は出来ないという前提の基に、言葉を残しており、ただ読んで理解する事は決して出来るものではない。


皆が知るイチローも、何度も同じような言葉を繰り返して言っている。

それはつまりただ読んだだけの理解で止まってしまっていて、本当の答えは先にあるからだ。彼は何度も苦労し苦悩し、人々が彼のプレイに歓喜する裏には、

彼の恐ろしいほどの苦労の末に手に入れたものだからだ。


しかし、多くの人は誤解をする。多数の人が誤解する故に、皆が同じ事を言う。


最終的な結論では無いが、頑張るという言葉を使わずに、言葉を残した人は私が知る限り誰一人としていない。


それはあくまでも通過点のような気もする。頑張るという言葉を本当に理解した人なら、持論で前に進める。


この頑張るという言葉を、多くの人は安易に捉えている。それは日本だけでなく世界で同じように叫ばれている事から、哲学の世界では共通して言えることなのだ。


彼等が叫ぶ、頑張るという意味を真に理解している人間は、世界中で最も少ないのかもしれない。今をおいても、彼の言葉は、充分に自分を活かせる言葉だからだ。

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