第396話 フローレンス・ナイチンゲール
“看護を行う私たちは、人間とは何か、人はいかに生きるかをいつも問いただし、
彼女は女性にとって厳しい時代の中でありながら、無数の人たちを助けた代表的な人物と言えるだろう。
ナイチンゲールは90歳まで生きたが、言葉はあまり残していない。
彼女は言葉よりも実践で示して、その功績は計り知れないほどであった。
色々な見地から見れば、言葉をあまり残さなかった、その訳の欠片は見えて来る。
1854年にクリミア戦争が勃発。負傷兵の扱いが悲惨な状況にあり、戦時大臣はナイチンゲールに対して、戦地への従軍を命令では無く、依頼した。
この時点で彼女の存在がいかに大きなものであったかが分かる。
ナイチンゲールは、職業看護師の女性を率いて、後方基地にある病院へ赴任した。
そして看護師の総責任者として活躍した。その働きぶりから「クリミアの天使」、夜回りを欠かさなかったことから「ランプの貴婦人」と呼ばれた。
彼女の尽力により、病院内を衛生的に保つことが命令され、42%まで跳ね上がっていた兵舎病院での死亡率は5%まで低下した。死因のほとんどは、病院内の不衛生による感染症であった。
1856年、クリミア戦争終結。ナイチンゲールは国民的英雄として祭り上げられることを快く思わず、偽名を使用して帰国。
帰国後、病院の状況分析を開始。数々の統計資料を作成し、改革を目的とした各種委員会に提出。保健制度および陸軍全体の組織改革につながる。英国ではナイチンゲールは統計学の先駆者とも称されている。
陸軍・政府関係者も、ナイチンゲールの超人的な仕事ぶりと、相手が誰であろうと直言を厭わない果敢な姿勢に敬意を示した。
我々、現代を生きている人々は、彼女たちのような偉人の言葉を本当の意味で理解していない。
私は20代半ばの頃は、知った気でいた。しかし知るのと理解するのは全くの別物であり、再び焦らず、熟慮し、深々と考えてみた。
何故、分かりやすい言葉を使い、そして意味の分かりやすい言葉にしたのか?
人間とは? そして生きる意味とは何か? 全ての原点から見直した。我々は本当の意味で、確かな正しい事を伝えていかなければならない存在だ。
我々次第で世界は変わるのだ。我々に課せられた使命は、それしかない。
自由気ままに生きる人を責めるような事はしない。
これは自分自身との戦いであるからだ。他人は関係ないのだ。
人を見ず、己を見なければならない。
紹介や人物分析など以外の話は全て、私の実体験から来ている。
そして日本でも有数の名家に生まれ、育った環境、現実これらを語る人間は
極々少ない。親族には日本有数の人も多くいる。
はっきりとまだ言えないのは、その人たちが生きているからだ。
私の父については書いている。その理由は死んだからだ。
奴は私を本気で刑務所にいれる気でいた。全く悪くない私を、正しいことをしようとした私を、この話に触れる度、指先が止まる。
現実を思い返してしまう。悪意の塊のような人間だった。そして母親はただの偽善者でしか無かった。私が泣き、名家と世間では思われているのに対して、情けなさを父親に訴えた。
母親は何に関しても気まぐれな人間だ。私が泣いて訴えている姿を見て、一緒に自殺しようとも言ってきた。だが言うだけの人間だと私は知っていたが、母親は母親で酷い人間であった。
この苦しみから逃れる事は一生できないであろう。それが私の人生だからだ。
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