第365話 ガリレオ・ガリレイ

“人にものを教えることはできない。みずから気づく手助けができるだけだ”



誰もが知るガリレオ・ガリレイの言葉である。


我々は生きていくうちに、国や時間、違う時代に生まれても、交差するように同じ思想を持つ人々がいる。


アインシュタインも似たような言葉を言っているが、昔の時代であり、今の時代のようにネットで調べる事も出来ない。


それ故、自らの人生をかけて、言葉を我々に残してくれている。

彼らの言葉の重みは凄いと感心するばかりである。


人生から哲学的な発想で、自信を持って言葉に残すというのは、当然、自信もあるが不安もある。そんな中でも、反論できない哲学の言葉は多くある。


それは彼らが命を懸けて残した言葉だからだとも言える。


当人たちは、今も自らの思想が生きているとは思っていないだろう。


彼らは、自分の人生から出た言葉を残しただけであって、誰かの為に残した訳では無い。しかし、彼らは生きているように、言葉は世界に広まった。


私も実践している事だが、答えは自ら出すものであって、聞いて知ってもあまり意味を成さない。過程での質問等は多少教える事はあっても、決して答えは教えない。


それは答えがひとつしか無い訳では無いからでもあり、考える事こそ一番大切な事だからだ。自分で答えまで行きついても、それが答えでない場合は多い。


再び分岐点まで戻って三人称視点などから見てみたり、全く別の新しい道が見えることもあるからだ。


私も人に安易に答えを求めない。考えて答えを出すまでの過程にこそ、意味があると思っているからだ。


しかし、それも人それぞれだ。哲学的思想を持つ人間の多くは、結果を一番大事にする。過程には殆ど意味が無いとまでいう人もいる。


だが、人類が本当に、百年に一歩ずつ進化しているとすれば、それは世界中で過程を歩んでいるからであろう。結果は結果でしかない。それは進歩の無い世界とも言える。しかし、結果も当然重要だ。このように考える事こそが、一番大事である。


例え答えが無いとしても、考える事に意味がある。

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