第237話 ウィリアム・ジェームズ

“一生の最もすぐれた使い方は、それより長く残るもののために費やすことだ”



彼は日本の近代哲学に影響を生んだ人物であった。


夏目漱石もそのひとりであった。



私が今、これらの意味の似た言葉を並べている理由は


それが大事だと言う事を理解してもらうためである。


まずこの言葉は少し混乱する人もいるかと思う。


一生より長く残るもののために費やす、つまりは言葉だ。


自分の一生をかけて、多くの言葉を残す事により後世に活かしてもらう為だ。


我々人間は、皆がそうだが、自分よりも若い人や、会社の部下等


自分よりも長く生きる者たちへ、生き様と死に様を見せることが


人間に課せられた人生というものであると、彼は言っている。


その為には自分の死後にも、役に立つ言葉を残すことこそが


一生の最もすぐれた使い方だと、彼は言っている。


人は、少なからず、後輩への指導や、己の背中を見られても恥ずかしくないよう


生き様を見せなければならない。それはつまらない気持ちから来るものでは無く


実際にそうやって生きている人がいると、勇気づけるためだ。


その為には、自分自身を成長させるしかない。


哲学は入口が難しいだけであって、多くの人は毎日その入口を見ている。


しかし、気づかない場合や、勇気が出ない場合、遠のいて行ってしまう。


人の為に人助けをするのではない。自分を更に成長させる為に人助けをする。


私は以前、若い奴に言われた。幾ら奢ってもらっても、それに対して一言も言わない


のは私だけだと。普通は皆、それを理由に何かしら言うが、私のような人を他に知ら


ないと言われた。ある日、そいつが悪酔いして、私に喧嘩を売ってきた。


その時、そいつの彼女もいた。私は何も言わず店から出た。


後日、何故殴らなかったのかと聞かれた。


彼女の手前もある。それに俺はお前の事は嫌いじゃないからだと私は言った。


今はダーツバーの店長をしているはずだ。


そこの前の店長からもよく相談を受けていた。自分の後釜を任せられる人間がいない


と、でももう肝臓が限界で辞めなければならなかったが、それから一年頑張った。


だが、限界だったため、一番信頼のおけるやつに任せることにしたと言っていた。


肝臓は悪くても、私はそいつを心配はしてない。十分に優秀だからだ。


何をしても成功できる。賢い人間を見抜けるのは賢い人間にしかできない。


賢さを数値化でき始めたら、もう後は前に進むだけで人生は愉しめる。

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