洗脳され逆ハーレムの一員になっていた俺はその女を惚れさせ復讐する〜記憶を思い出した俺の復讐者〜

雪のふむ

第1話

 洗脳。

 それは繊細なものであり普通の一般がかけれるようなものではない。


 知識を持った人でも難しいことだろう。


 しかしそれが容易に洗脳が出来たら?

 ちょっと薬を飲んでイジるだけで洗脳が出来るなら?


 そうなれば誰でもかかる可能性が増えるだろう。


 そしてその洗脳に引っ掛かった人間がいる。


 ―────────―───────────────────────

 ―──────


あおい! ちょっと来てくれるかしら?」


「はい! 今向かいます」


 何故だろうか?

 なぜ無意識に返事をして動いているんだろうか?

 わかりましたしか言えない状態。

 しかしそんな状態であってもそこまでおかしく感じない。


「はい。美麗みれい様! 何かあったのでしょうか?」

「いやそんな大きなことではないんだけど……ただマッサージをしてもらおうと思って」

「そうですか。わかりました」

「それじゃお願いするわね」


 そう言うとベッドに寝そべり、頭を下にした。そしてそれを確認するとマッサージをし始める。


「いきなりだけど、なんか最近考えてることとかあるかしら?」

「考えてることですか……」

「例えば、やりたいこと、やってみたいこと

 やりたくないこととか?」

「……いえ。ないですね」

「そう。わかったわ」

「しかし気になってることはあります」


 無意識に返事をしてしまうことや、やりたいことがなくなった状態。

 今までは何一つ気にもしなかったが、最近だろうか?

 この疑問を抱いたのは。


「何かしら?」

「それは最近、無意識な判―─」


 頭痛が……。


「どうかしたの?」

「いえ。少し頭痛がしただけですので」

「そう。続けて」

「当たり前に考え―───」


 その瞬間、視界が真っ黒になっているように感じた。


 何があったんだろうか?


 しかしなんだ。この箱から出てきたような、どこか懐かしい感じは……。


 何年も感じなかった、いや忘れていたこの感覚は何故今のタイミングで……。





 ◇




「うわァァァァ!!?」


 ベッドから勢い余って転び落ちる。


「……いってぇ。転び落ちるとかベタすぎるな。」

「しかしなんだ、ここは?」


 そう言うと周りを見渡した。見渡すと病院の機材やテレビが置いてあるのが確認できた。


 いやそんなことはどうでもいい。


「確か……。俺はあの後倒れて……」



 ……ちょっと待てなんだ?


 記憶が戻っている!?


 戻ったと言う表現は少しおかしいか。


「いや……思い出したぞ……」












 














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