K

容原静

K

曖昧。

妄想。

想像。

抽象。

私はK。

名前はない。

必要ない。

誰かが私をみて呟いた。

「あなたの名前は」

ないの。

訝しげに見つめたね。

名前がないことに同情したやつもいた。

そんなの稀だけど。

正直言って、うざい。

独りでは生きていけない?

なら、死ぬよ。

くだらない世界さ。

くだらないお前と誰かが呟く。

私の胸がつんざかれる。

くだらない。

切り捨てられる。

切り捨てる。

お互い様。

なんの話をしていたっけ。

脱線しては戻すの。

えっと。

振り返ろう。

。。。

そうね。

私は天国の階段を探している。

この世界のどこかにある。

私は信じている。

ろくでもない生命。

天国は自分で掴む。

死んだら、灰になる。

生命はそこでおしまい。

死んでも生きる。

私の夢です。

叶えます。

だから探す。

歩き回る。

生きるから。

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