第20話 ミーハー
細かい事をちょこちょこやっていたら一週間はあっという間だ。
土曜日がすぐに巡って来た。
これも鵞鳥のおかげなのか?
何はともあれ辛い仕事の日々が短く感じるのは有り難い事だ。
先週のツーリングに引き続き今週もやってみたいことにチャレンジです。
鉄は熱いうちに打つんです。
趣味は最初の勢いが消える前にやり尽くすんです。
本日の目標は
テレレレッテレー『キャンプツーリング』。
ほらこの二・三年妙に流行ってる例のヤツです。(ただのミーハー)
先週、走ってみて感じたのは鵞鳥はやっぱりゆっくり走るのが合ってるバイクだという事。
四・五千回転で走ってる分には乗りやすいいいバイクだよ。
腰にはくるけど(悲)。
頑張って走れない訳じゃないけど、それならキャブとマフラーの交換は必須かな。
TMR辺りが定番らしい。(神様調べ)
それで出力上げたら多分ブレーキも手を入れないと純正だとちょっと危険。
そうなると下手したらフロントフォークから変えなきゃいけなくなっちゃう。
この妙に存在を主張する倒立フォークは見た目が気に入ってるからね。
そこまでやったらもう鵞鳥じゃなくなっちゃうよね。
事故車を起こしたニコイチじゃないんだから何のキメラだよって感じ。
まあそこまで金と時間を費やすつもりがないだけなんだけど。
ならば大荷物積んでノンビリ行ってみようかと思ったわけだ。
腰にくるけど。
大事な事なんで二度言ってみました。
道具はかなり前に知り合いにキャンプに付き合わされたときに揃えたので足りるだろう。
テントに寝袋にランタンにちょっとした調理器具と折り畳みテーブルに焚火台。
今のご時世、食材は何処でも手に入るだろうし薪や炭も現地調達でいけるでしょ。
荷物は手持ちのドラムバックに納まった。
でかいツーリングバッグの購入も検討したがこれが意外といい値段だ。
取り敢えず手持ちのバックでやってみて不便なようなら買う事にした。
鵞鳥にはキャリアがないから端が垂れないように折り畳みテーブルを底板にしてその上に細かい物を詰めていく。
タンデムシートには滑り止めシートを敷いた上にバッグを載せ、25ミリ幅の荷締めベルトを二本使って固定。
タンデムステップのステーとフレームの荷紐固定用のフックを使ってギチギチに締め上げる。
バッグがピチピチなのが良かったのかかなりしっかりと纏まったから途中の荷崩れは回避できそうだ。
重い物にゴム紐は伸びてズレるから危険です。
昔のマグネット式のタンクバッグが使えたのも良かった。
途中で購入予定の食料品はこれで間に合いそうだ。
最近のタンクはFRPのカバーが付いているのもあって磁石が付かないタンクも多いから旧車で良かった。
実は10分も走ればキャンプ場はあるのだが見慣れた景色じゃ意味が無い。
という訳で県境を跨いで遠征の予定だ。
都会から田舎に来るのはともかく、田舎から他の田舎に行くって無駄でしかない気がするがあくまでメインはツーリングだと思えば有りでしょ。
準備が出来たらさあ出発。
のんびりゆっくり安全運転。
やっぱり後ろに荷物があるとフィーリングがかなり変わる。
元々が軽い車体だからどうしてもフラフラ感は出ちゃうよね。
ブレーキもショボいからたった20キロ程度の重量増加でも効きが悪くなってる気がします。
急加速、急ブレーキ、急な倒し込みに注意しながら下道をノンビリ進みます。
高速使った方が当然速いけど、ひたすら真直ぐな道は退屈なのでパス。
まあ、ロートルエンジンに長時間の高負荷走行が不安なのもあるけど。
休憩の頃合いで国道沿いの百均を見つけたのでピットイン。
固形燃料を買うつもりで店に入ったら、思わず『なんじゃこりゃ』と殉職前の某刑事の台詞が口を衝いてしまうような立派なキャンプ用品コーナーがあってビックリしたよ。
耐久性を無視した取り敢えずのキャンプ用品ならここで揃っちゃいそうなラインナップだ。
百均凄っ!恐ろしい子!
楽しそうな小物が多すぎて目移りしちゃって30分近く居座ってしまった。
でも今買っても荷物になるだけだから帰りに買いましょ。
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