ホットタイムレコーダー
伊豆クラゲ
ホットタイムレコーダー
僕は今から帰らぬ人になります。
先に楽になりますが、皆はどうか無理しない程度に頑張ってください。
「皆さん、今まで本当にありがとうございました。本当に感謝の気持ちしかありませんが、それと同じくらいに申し訳ない気持ちであふれています。誰にも告げずに勝手に自分で決めてしまい」
誰かに話して引き止められれば、踏みとどまれるという段階を遠に超えていました。社長、メンバーの2人、そして何よりファンの皆、ごめんなさい。こんな中途半端で終ってしまって。ただ僕のことを愛してくれているのなら、僕の選択を許してください。僕の行いを肯定してください。これもロックだと思ってください。
僕は身勝手な人間です。最低な人間です。口ではみんなを楽しませる、幸せにすると言いながらも、自分がたえられなくなったら自分が楽になる方法を選んだのですから。自分が悲しい、辛い思いから逃げるために楽になって申し訳ございません。
でも、ホットタイムレコーダーとしていられて幸せでした。ファンの皆のおかげです。
ありがとう
社長、こんな僕を見つけ出してくれて、夢を見させてくれて
ありがとう
メンバーの二人、一緒に夢を叶えるために前に進み続けてくれて
ありがとう
楽しかった。みんなありがとう。
やっと書き終えた。こんな紙切れで伝えることに後ろめたさはある。だけど、これがあれば事務所に迷惑が掛かることもないだろうし、変な憶測が真実になることもないだろう。
仮にもアーティストならこの想いを歌で伝えるべきだったのかな。
でもこれで、伝えることは伝えた。
やっと、終わりに出来る。
ずっと楽しみにしていた何かが、そこにはあるかのように吊るしてある延長コードの元に行くとなんの躊躇もなく首をかけた。
思ったより首が痛い。死ぬんだから痛くて当然か。楽になることすら、楽にできないことを再確認した。
少し経つと楽になってきた。
薄れゆく意識の中で様々なことを思い出す。不思議と嫌な思いでは無く楽しかった、嬉しかった記憶ばかりが蘇る。
これが後悔というやつなのだろうか。苦しくて死ねるまで我慢をしなければいけないと思っていたが、以外にも心地の良い状態で、時の流れがゆっくりになっている感覚だ。
こんなに心地いい気分になるならもっと早くにこうしてればよかったという思いと、いい記憶ばかりが出てくるものだから、首を吊るのを辞めよとしたが腕がもう上がらない状態だったので少し残念。
最後がこんな終わり方になるなんて想像もしなかった、ずっと楽しいと思っていた。でも、終わりは当然にくるものだ。自分でも限界に近い状態だという認識はなかったが、限界を超えたとたんに戻れないところまで来ていた。
リーダーが自殺なんてロックだな。
速報です
本日昼頃大人気ロックバンドアイドル、ホットタイムレコーダーのドラム兼リーダーの木村京也さんが自宅で亡くなっているのが発見されました。
詳しいことはまだ調査中とのことですが、自殺の可能性が高いとみて調査を進めているようです。また詳しいことが分かり次第続報をお届けします。
今回の件でホットタイムレコーダーの所属事務所のフィーチャーの社長が記者会見を開くことになりました。事務所は何か知っているのでしょうか。SNSでは多くのファンの悲しみの声が投稿されています。多くのファンが悲しむ中どのような言葉が聞けるのでしょうか注目が集まります。
ご冥福をお祈りします。
会社からスクープが入ったからすぐに会場に行けと言われ、慌てて準備をし自宅から急行した。そのおかげもあり時間前に会場入りできた。
詳しいわけではないがグループのことも知っているし、自殺したリーダーのことも知っている。そこそこ人気があったのに自殺となると話題性十分で記事も売れそうだし、純粋な野次馬感覚でどんな話が聞けるのか楽しみだ。
そろそろ会見が始まるようだ。会場は一人の人間が死去したという事実が嘘のような明るい雰囲気で、まるでこれから彼らのライブが始まるかのようだ。まあ、そうなっても仕方がない。
だってここにいるのはファンじゃない。人の不幸を面白おかしく文字にする異常者の集まりだしな。彼の真実を、社長の言葉を一番最初に聞くのが、面白い売れる文が書ければあとはどうでもいい人の集まりっていうのが、どうしようもなく気持ち悪く感じる。
まあ、自分もその一人なんだけどな。
そんなことを考えていたら、社長が入ってきた。
「本日は弊社所属アイドルの木村京也が死去したことによる会見を開きたいと思い集まっていただきました。」
とても熱血な人だというのがこの社長の評判であるがとても淡々としゃべっているので、違和感を感じる、そんな前置きだった。これが悲しみを抑えるためのものだったらいいが、もし彼の自殺には事務所が関係していたら、いい記事が書けそうだ。
そんなことを考えていたら社長が言葉をつづけた。
「まず経緯から話していきたいと思います。本日の仕事の集合時間になっても京也は現れず、普段遅刻は絶対にしない京也だから体調でも崩したのかと心配になりメンバー2人は先に仕事へ向かい、マネージャーが京也の家に向かいました。自宅について、呼んでも応答がないため合鍵を使用して自宅に入ったところ自殺しているところを発見。マネージャーは動転してしまったが、すぐに警察と救急車を呼びました。そして報道がなされ現在という流れになっています。」
本当に淡々としゃべる、ロボットのようだ。もちろん、ある程度何を話すかの台本は用意してあるが、今まで見せていた姿が作りものだったのかもしれないと思うほどに冷めている。
確かに芸能界は多くの人を魅了しなければ稼げない世界だから、冷めている人より熱い人の方が注目が集められる。これが本当の姿だったのかと考えると落胆するのも無理はない。やっぱり偽りだらけの世界だ。
「京也に自殺の兆候はあったのかといいますと、はっきりと申しますがありました。というのも彼は本当に熱心な子でどうしたらもっとファンを喜ばせることが出来るか、もっと感謝を伝えられるかを常に考えていました。そういった思いが煮詰まっていたのも知っています。私は京也に休養を進めました、きっとファンの子たちは分かってくれるしみんな待ってくれる、無理に元気な姿を見せ続けるより本当に元気な姿を見せた方がファンの、みんなも喜んでくれると。メンバー二人もそれに賛成でした。立ち止まることは悪いことではない。後ろを振り返って、立ち止まって初めて見えるものもある。そういった景色を歌にすることが君がファンにしてあげることだと。他の二人も出来ることの幅を広げて待っていると告げていました。」
そんな話が合ったのは初耳だった。記者をしていれば嘘か本当か分からない噂話はいくらでも聞く。そこから調査して記事にするのだが、そんな噂すら出ていなかったということは、社長周りはしっかり固められていることの証拠だ。
大手ではないにしろ長年この業界にいられているのはこういうところからきているのかもしれない。そして何より、ファンに一切その思いを悟られなかった彼自身が一番のピエロだったのかもな。徹しているそれがプロなのかもしれないが、ロックをする人間にしてはあまりにも人間味が無さも感じる。
「私たちは長い間芸能界、音楽業界にいます。そんな中で初めて全国オーディションを開いて集まってくれた一万五千人の中で選ばれたのが彼ら3人だった。私たちは未来ある若者を。夢を叶えたいと願っている若者を引っ張り上げようとこのプロジェクトが始まった。この業界に長くいる私たちはきっと彼らを輝かせることが出来ると信じていた。しかしそれは自惚れだと分かった。」
社長は急になれそめの話を始めた。このオーディションは周りが想像するよりも、応募数が多くて業界でも少し話題になっていた。確かに順風満帆ではなかったにしろ決して失敗だったわけでもない。それなのにさっきまでの淡々とした声とは打って変わって、なぜこんなにも声に力がないのだろうか。
「オーディションで選ばれた彼らも、選ばれなかった子たちも、ここに来るまで相当な努力をしてきた。だがそれで終わりではない。私たちは夢を叶えたいと思っている若者達にチャンスしか与えることが出来ないのだと思い知らされた。夢を叶えられる権利と可能性を与えることしかできず、あとは彼らの頑張り次第と運次第。それを痛感したときに私たちは、何のために存在しているのかと葛藤した。」
社長が言っていることは最もなことだ。誰しもが夢を見て入る芸能界。有名になりたい、金持ちになりたい、チヤホヤされたいそういう思いが積み重なって出来ているのが芸能界だ。甘い場所ではない。そうやって気軽に足を踏み入れ挫折していく人間なんて山ほどいる。しかしこの社長が自分のためではなく本気でHTMのことを考えていたことが良く分かる発言だ。
「努力は有限なんです。何か大事な物、時間を燃やし続けないと頑張ることはできない。その燃料が何かは人によって違う。しかし彼らは本当に努力に努力を重ね、ファンの人たちに自分たちの音楽を届けられることを本当に喜んで楽しんでいた。あなた達が遊んでる時間に、寝ている時間に、友達としゃべっている時間に彼らは努力をしていた。あなた達が友達とカラオケで高得点が出たとか言っている間に、彼らは一つ一つのフレーズに気を使い、音階を確認して、抑揚はこれでいいかを議論しながら音楽を作っていたんだ」
一度話すのを止めて息を整える社長の目は真っ赤になっていた。悲しさの涙というよりは怒りの涙に近い力強さを感じた。
「本来であればそれだけでよかったはずなんだ。努力することはとても大変なことです。特にこの芸能界は何が正解で不正解かなんて結果が出てからじゃないと知ることはできない。だけど何もしなければ停滞どころか落ちぶれていくだけ。辛くても苦しくても、笑顔で走り続けないといけない。この世界で夢を叶えるということはそういうことなんです」
社長のこの発言には刺さるものがある。文字にあこがれ、言葉で伝えることにあこがれて小説家を目指していた時期があった。しかし大した物が書けず、自分には才能がないと諦めた。そう才能のせいにした。今思えばそれが夢をあきらめるという現実から逃げるために一番納得が出来ることだからだ。
自分は十分頑張ったと自分に言い聞かせ納得させようとした。ただ、少しの後悔があるから記者という文字に関わるこの世界に入ったのだと思う。それからも苦しいことが多くくじけそうになることも多々あった。でもそれに耐え続けるうちに、やっと一人前程度には仕事を任されるようになった。
努力できるのも才能。そんな言葉をよく聞く世の中になってしまった。私はこの言葉が大っ嫌いだ。才能のないものは努力で、才能を超えろと言われる。その才能を超すための努力で結果をだしたら、今度はその努力さえ才能だなんていわれる。
馬鹿げてる。結局は言い訳しかできない人の妬みだ。何も達成できなかった人間の僻みだ。努力できるのも才能だっていうのならば、もっとわかりやすい才能がほしかった。こんな偉そうなことを言っているけど、結局は半ばで夢をあきらめたのは私自身だ。そんな経験をした私ですら成功した人間の才能を羨むことばかりになってしまった。
そんな自分の苦い想いがあふれ出てしまい、仕事のことも忘れて自分の世界に引きこもっている私を社長は嗚咽の声でもとに戻させた。
「そんな彼ら・・・にそんな彼に・・・」
時が止まったのかと錯覚するほどに会場は士静まり返っていた。先ほどのまでの淡白な声や夜話弱しい声とは打って変わった社長の様子にみんなが混乱していた。
「良い大人で立場ある人間の私がこのようなことを言うのはいけないことだと思っているが、あえて言わせていただきたい。彼を殺したのは私の前にいるお前たちだ!記者のお前!テレビを見てるお前!スマホを見てるお前ら全員だ!」
突然怒号に驚いた。マイクが音を拾いけれずノイズが走りながら叫ぶ社長は弱弱しい姿を見せながら最大の怒りを見せている。
「そして私自身だ。一番そばにいて!一番事情も知っていて!一番助けることが出来たのに!」
半ば自分への後悔と懺悔の言葉に困惑している。結局ここまで決定的な自殺の理由を述べていないからだ。
「どうしてこうなったかよく考えろ。あの子たちにあの子に、お前たちはどんな言葉を投げつけた!あんなに頑張っていたあの子たちに!泣き言も言わずに笑顔でファンのために頑張っていたあの子に!私の大事な大事なあの子に!」
その言葉を聞いた途端に私の頭の中に多くの言葉が乱暴なまでに入り込んできた。
「ロックバンドなんだか、アイドルなんだかはっきりしろよw」
「ぶっちゃけどこがいいのか分からん。歌にも本人たちにも魅力が感じられない」
「ドラム下手すぎだし、歌も下手。顔がちょっといいだけの3流以下バンド。高校生の方が上手い子いるw」
「これでプロとしてやっていけてるのは日本の音楽業界が衰退した証拠」
「もっと練習しろ!単純にへたくそすぎる」
「多くの応募から選ばれたことしかアピールポイントがない寄せ集め。
「才能ないからやめろ」
記事を書く仕事をしていれば、その物事がどんな評判を受けているかを調べるの仕事の内である。HTRの子達がネットでどんなことを言われているかは知っていた。でも今の今までそんなことは忘れていた。
勿論どんな崇高なものにも賛否両論あるし、熱狂的なファンがついていたのも知っている。それでも、好きという声より嫌な声の方が上回ってしまったのだろう。
私たち記者もネットに悪口を書いている人含め、悪気なんてものも罪悪感なんてものも一切ない。有名人が悪口言われるのは当然で、一般人は自分の意見という悪口を公の場にバラまくことは当然の権利だと思っているからだ。それが、どれだけ当人を傷つけるかも、どれだけ当人の目に入るかも知らずに、無邪気に書き続ける。
「もっと自覚をしてほしい。どんな想いを持った人たちがどんな壁を乗り越えてその場所に立っているかを。みんなが批判罵倒している、人たちが皆に何を提供しているか知っているか?みんなが生きる糧を提供しているんだ。歌も音楽も芸能もゲームもアニメも全部全部お前たちが心無いことを言うものだ。楽しいものを多くの人に提供して皆に幸せになってほしいと、その一心で頑張っている人達をコンテンツを壊しているのは、何もできない提供してもらっているだけのお前たちだということを知れ!この世からそれらがなくなったらどうなる?夢も希望もない絶望の世界だ!なんで自分たちの自由を楽しみを未来を壊すようなことが出来るんだ!なんでそんなことも予想できないんだ!」
バットで頭を殴られたかのような衝撃が走る。至極まっとうなことを言っているだけなのに、誰しもが忘れてしまっていることを、言葉にされただけでこの衝撃なのか。
SNSが発展して誰でも好きなことを匿名で言える時代になってしまったから、しょうがないことだと割り切ることを強制しているのも、攻撃する側だ。
そんな訳の分からない状態ですら飲み込まないといけない異常な現状に、一人の少年の死をきっかけに、社長は声を上げてくれたのだ。社長は遅すぎたと嘆いているからこその感情の爆発なのだろう。
実際これにどれほどの人が共感して心を正すだろうか。まあ、ほとんどいないだろうし、一時的に分かった風を装うが少し経てば忘れて、また誰かを攻撃し始めるだろう。醜く生きにくい世の中だ。
「私は今回の件の責任を取って社長の座を辞任します。後のことは追って発表します。私はもう、この世界には戻ってきません。夢を与える仕事をするには耐えられないほどに、私の心は荒んでしまった。私に希望は無くなってしまった。希望や情熱のない人間に、人は付いてこないし、魅力は感じられない。」
突然の引退発表だが、去ることで怒りを抑え自分の意中にしまい込もうとしているのだろう。この世界はもう手遅れだと悟っているから。実の子どものように可愛がっていた子たちがこんな結末になっては恨み以外の何も残らないだろう。
「最後に伝えたいことがあります。HTRのファンの皆、彼らを愛してくれてありがとう。
たくさんの力をくれて好きを伝えてくれてありがとう。本当に感謝をしているのと同時に、こんな結末になってしまって申し訳ない。
そしてこれを見ている人全員に伝えたい。なんでもいい、もし好きな活動者がいるのなら好きという気持ちを伝え続けて欲しい。感謝の気持ちと好きという気持ちを伝え続けて欲しい。それだけでその人たちは救われ、活動を続けることが出来る。でないと近い将来皆が好きな人はなんの説明もないままいなくなってしまうかもしれない。後、夢を追って努力している人達の邪魔だけはしないでくれ君たちが何もしなければ君たちを認知することもない。お互いにとってそれが一番だろう。興味関心がないのならば、放っておいて欲しい。あなた達が攻撃する人は、誰かの人生を豊かにしている人かもしれない。誰かの人生を救った人かもしれない。その人が傷つくだけでどれほどの悲しみが生れるか考えて欲しい。嫌いなら嫌いでいい。興味ないなら興味が無くていい。もしどこかで好きになるきっかけができたなら全力で愛を好きを伝えて欲しい。」
そう告げると社長は席を立って捌けていってしまった。記者の質問も待たずに。説明責任という人もいるだろうが、私個人としては十分すぎる会見だった。
記者としては失格だが。この世界を去る前に言いたいことを全部言えて満足したのか、最後はおもむろな怒りを前面に押し出すことはなかった。
これはしばらくニュースになるだろうし、憶測の話題は尽きないだろう。本来であれば説明の穴や語られていないところなどを、ほじくり返して記事を書くのが正しい記者だが、今回の社長の発言をまとめて、未来ある若者たちへの期待の言葉を添えて終わりにしようと思う。
少なくともこの会見で心が動いてしまった私には社長を悪く書く気にはなれないし、亡くなった彼のこと面白半分で記事にするようなことはしたくない。
この会見を見て社長の話を聞いてどれだけの人間が気づかされただろうか。メディアの人たちは余計なことをするなと怒っているかもしれないな。仮想敵を作り批判することで付いてくる人は大勢いるし、記事は売れる。メディアが味方に付くことで大義名分を得たかのように一般の人は攻撃をする。そんな世の中を終わりにしたいと今は心の底から思う。むしろ私個人は、前向きにしてくれた社長に感謝を述べたいくらいだ。立場があり多くの人の目に触れやすい人間は、自分の想っていることを、なかなか言い出せない世の中だ。そんな中で、自分の思っていることをあそこまで言語化して多くの人に伝えた社長は称賛されるべきだ。
私よりよっぽど作家に向いているのではないだろうか。あのカッコいい引きざまに魅力と嫉妬を覚えた自分がいる。未来の作り手に指針を残し、それを多くの人に知らしめて、自分は業界から身を引く。まるで小説の主人公みたいだ。一人の少年が亡くなった。この事実は変わらない。
しかしそこで泣き寝入りして同情を煽るだけで終わるのでは無く、最大限活用して口火を切った。これでどれほどの人が変わるだろうか。どれほどの人の心が動いただろうか。おそらく全く変わっていないと思う。
だが、これに全く意味がなかったかというと決してそんなことは無いと断言できる。いや、断言しなくてはならない。気づいた人間が変わらなければ、この世界は一向に良くはならない。僕は記者だ。その意思を継ごうと思う。
ホットタイムレコーダーの木村京也は自分の死で一番近い人を動かし、その人は世界が変わるかもしれない発言をした。波紋が生じるきっかけは、小さな一石だったかもしれないが、徐々に大きくなることを願う。
生みの親と子どもが最後に紡いだ物語は壮大なロックミュージックだと感じた。
ホットタイムレコーダー 伊豆クラゲ @izu-kurage
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