第二章

カジュアル大会?…1

あれから数日間遊べる時間はすべてゲームに費やしていた。


「あーくそ!」

「菖蒲口調やばくなってきてるよー」

「今のはセーフ」

「アウトじゃない?」

「だって自分に言ったんだもん」

「いや俺が死んだ後に言ったよね?」

「…ごめんなさい」

「よろしい」

「そっちもちゃんとクリアリングしてからでてよ」

「ごめんなさい」

「よろしい」


【クリアリング:FPSやTPSゲームにおいて、敵が潜んでいる可能性のある場所を確認し、安全を確保する行為】


菖蒲さんとも仲良くなり”菖蒲”と呼ぶようになった。

最初は下の名前を呼ぼうとしたのだが「これ以上中央さんに嫌われるのはマジ勘弁!」とのことで却下された。

そんなことで陽菜は怒らないと思うけどなあ。


「…でもさすがの反射神経だよね」

「え?」

「だってもうキル数負けてる。 エイムがよすぎるんだよ」


【エイム:主にFPSやTPSゲームにおいて、銃や武器の照準を敵に正確に合わせる技術】


「いやたまたまだよ」

「たまたまで二連続も合計キル数負けるわけないじゃん。 あとは知識と知略をいれたらプロゲーマーになれるんじゃない?」

「そんな簡単じゃないでしょ」

「でも本当にうまくなったよ」

「菖蒲もだいぶ口調よくなったよね」

「…ありがとう。 じゃなくて! 結構チームプレーもできるようになったし一緒に、その…大会とかでてみない?」

「大会?」

「あ! ガチじゃなくてカジュアル大会!」

「カジュアル大会? SVSMの?」


【SVSM:Science VS Magicの略称】


「そう! 実は推しがカジュアル大会を開くんだけど、その参加募集に一般枠があるんだ!」

「推し? あ、えっとVtuber? だっけか?」

「ミール様ね!」

「そうそう。 確か女神だっ 「ミール様には性別がないから女神ではないです。 はい」 お、おう。 そうだったな神様っていう設定だったな」

「え、設定ってなんっすか? ぶち殺しますよ」

「ごめんなさい」

「二度と間違えんなよ」

「はい。 …で、えっとそのミール様がSVSMのカジュアル大会を開くのか?」

「そう! ミール様の配信者仲間が大会参加者の七割をしめているんだけど、残り三割は視聴者が参加できるんだ!」

「それってどれくらいレアなんだ?」

「めっちゃレア! 奇跡といっても過言ではない!」

「じゃあ参加するのは難しいんじゃないか?」

「それがね…。 これを見たまえ!」


そうすると通話している無料のコミュニケーションツールSmoothスムースからシュポっと画像が送られてくる。

ちなみにSmoothスムースはゲームしてても円滑に通話できることからゲーマーには有名なツールらしい。


「えっと…なになに…え! ガチ!?」





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る