退院…2
「ふぅ~! 久しぶりの我が家だ!」
自室のベッドにゴロンと横になる。
「お邪魔します」
「彰くん手伝ってもらっちゃってごめんね。 お昼ごはん買ってくるけどお寿司とかで大丈夫そう?」
「はい。 ありがとうございます」
「よかった。 じゃあ母さん買い物行ってくるから、天汰ちゃんと明日の準備しとくのよ!」
「分かってるって」
そういうと母さんは運んできた荷物を家の中に置くと、すぐにまた出かけてしまった。
「天汰片付けは?」
「それよりゲームしようぜ」
「ダメ。 片付けが先でしょ? それに明日から普通に学校通うんでしょ? ちゃんと準備しとかないと後が面倒になるよ」
「ケチィ」
”やれやれ”とでもいうように彰さんは肩をすくめると部屋を見渡した。
俺の部屋はザ・サッカー少年!と言わんばかりの部屋だ。
だからだろうか、彰さんは部屋を見渡した後俺を見て少し悲しそうな顔をした。
「あ、パソコン置けるように机の上綺麗にしねぇと」
「いうほど汚くないけどね」
彰さんが俺の机の上を見てだしっぱになっているノートをとり見る。
そこには”㊙作戦ノート5”と書かれている。
「あー…、俺勉強全然してなかったらそんなに汚くねぇわ。 そのノートしまったらすぐにパソコン置けるっしょ」
「…そうだね」
「それより母さんが返ってくる前に明日の準備しねぇと。 えっと時間割、時間割」
サっと彰さんからノートを取り上げ棚にしまい込む。
そのまま片足で跳びながらエナメルバックを開き生徒手帳を開く。
生徒手帳に入れておいた時間割を見ながら教科書をエナメルバックに入れこみ明日の準備は終了。
さてゲームするか!
そう思い彰さんの方を見るとパソコンのセッティングが終わっていた。
「じゃあやろうか。 ゲーム」
そう彰さんの笑顔の言葉に俺は「おう!」と元気よく返事をした。
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