指×康トップ会談 3
「あと7人か」
「あとは順当に『
「最後は無難にまとめてきたな」
「と思うでしょ? そう思いますよね? ふふふ……」
「お前、20代のつもりで含み笑いしてるのか知らないけど、今年で
「そういう康元さんは何歳の設定でここに来てるんですか。2018年に還暦だったんだから、わたしの時間軸では80越えてるでしょ」
「そこはさぁ、アレだよ。突っ込んじゃいけないところだよ。……で、何なんだ、最後の企みは」
「超時空アイドル公演ならではのサプライズ。
「……生きていた頃の、か」
「せっかく時を超えられるんだから、そのくらいやらなきゃダメでしょう」
「いいな。80点だな」
「わたし、素直だから、褒められてると受け取りますよ? ……康元さん、何飲まれますか」
「同じでいいよ。お前は」
「じゃ、わたしもさっきと同じで」
「一国の大臣が大関のオレンジジュース割りを二杯目。明日のネットニュースのトップだな」
「じゃあ、メンバーは決まったんで、次はセットリストですねー」
「得意だろ?」
「得意ですよ。まず一曲目は『
「ああ、重力シン……」
「星間グラビティ! で、それに続いて、せっかく各支店のメンバーをモチーフにしたキャラが揃ってるんで、支店曲オンパレードで。難波の『マンマミーア!』、名古屋の『サファイア両想い』、新潟の『特急しらゆき』」
「飛ばすなあ、飛ばす飛ばす」
「ちゃんとストーリーになってるんですよ。重力に惹かれる如く恋に落ちて、憧れの彼にダサイ姿を見られてショックだったりして、そんなこんなで遂に告白に至って、最後は彼を故郷に連れて帰るんです」
「そういうの好きだな、お前」
「好きですよ。王道は王道だから王道なんです。……で、MC挟んで、ユニットなんですけど――」
「けど?」
「尺の都合で今夜はここまでなんですよね」
「ああ、そうなの」
「というわけで、セットリストは後ほど改めてアップしておきますので! 瞳のPRページに!」
「抜け目ないなあ、本当」
「そういうの教えてくれたのは康元さんですよ。ではでは、
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