第210話 支部長の悲劇?

          支部長の悲劇?

「と、ところで、カイエン殿、そのお三方を紹介お願いできますか?」

「ああ、そうだったな、先ず、彼女が・・・」

「改めまして、エリー・ナカムラと申します、ハイエルフで735歳、魔法を生み出したマッドよ?

 もしも全身義体に興味が有ったら相談に乗ります。」

「エリー、お前色々端折り過ぎだ、ちゃんと教えないと認識がかすんで良く判らない人物になるぞ。」

「だから良いんじゃない、私の自己紹介なんか事細かくやったらそれはそれで混乱するだけだしね。」

「まぁ、それはそうか・・・、と、兎に角、色んな物をこの世に登場させた賢者だ。」

「よっろしっくね~♡」

「で、だ、こっちの猫亜人の子が、オーブと言う、一応拳聖だ。

 俺達の中だとそれでも一番弱い。」

「うみゃぁ~、結局値が一番弱いってなるのにゃ?

 オーブ・スフィアですニャ、拳聖にゃのに扱いが不遇なのにゃ。」

「で、こっちの狐亜人が・・・「玉藻と申します、わっちは亜人と違います、実は妖狐どす。

 伏見稲荷の神使と言うた方が判りやすいですやろうか?」

「お、お稲荷さん・・・なのですか?」

「正確には、神使の九尾の狐、妲己と言う妖狐なんどすが。

 その分身体なんどす。

 本体が何者かに操られて居るみたいで、最近何処か変やと言う事で、本体を助けて頂くべく分身体八体で各地へ散ってお強いお方を探して廻ってましてん。

 今回このエリーはんが一番お強いと言う事で姉妹を集めてる最中どす。」

「そ、そうでしたか、神様のお使いの方にお会い出来るとは・・・」

「そんな大それたもんとちゃいます、神社を守る為にあの地に置かれただけどす。

 宇迦の霊様が置いてくらはったのでお守りする事にしましたんや、元は悪さばかりしてたんですけど。」

 支部長さんは、まだ信じられないと言うか夢うつつな感じで、玉藻ちゃんに見入っている。

 魅了使ってねぇよな?玉藻。

 ちなみにさぁ、魅了と言えば、あれなんだけど、なんか玉藻ちゃんと行動を共にしている内に、気が付いたら私にも魅了のスキル生えてたんだけど何でかなぁ??

 まぁ、有って損するようなスキルでも無いから良いけどな。

「ああ、そうだ、それはそうと、エリー殿、魔王では無い・・・のですよね?」

「うん、一応ね?ただ、魔王と言う称号は持ってる。」

 きっぱり断言する。

「えぇえっ!?」

「でも、聖女って称号と賢者って称号と英雄って称号が有るので、相殺して余りあるから大丈夫よ?」

「そ、そうですか、で、では、先程のドラゴンの様なのは・・・「あぁ、あれはね、本物よ? リバイアちゃんです。」

「はぁ?」

「だからね、リバイアちゃんよ?」

「聴き違いで無ければ、ちゃん、と言ってますよね?」

「うん、お友達だから、リバイアちゃん。」

「リバイアサンの間違いでは・・・」

「リバイアサンよ? お友達だからその親しさを込めて、リバイアと呼んで、ちゃん付けしてるんだけど?」

「お・・・お友達って・・・」

 すっげぇ~ドン引きしてくれました。

 なによ、お友達なんだから良いじゃん。

「もう勘弁して下さい、混乱して何がなんだか・・・」

 まぁ、そうなるわな、普通なら。

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