宇宙戦争時代の科学者、異世界へ転生する【創世の大賢者】

第195話 海龍の王

　　　　　　　　　海龍の王

「あのぉ～、わっちはどうしたらよろしゅおす？？？」

「あ、忘れてたわ、玉藻ちゃん・・・」

「ん？あら、うちのお客さんじゃ無かったっけ？」

「うちの姉妹がお世話になってますの？」

「あ、そう言えば昨日来てた子は尻尾一本だったわね。」

「あらぁ？やっぱりやわぁ～、やっと合体できるわ。」

「お、玉藻さんが二人？」

「ああ、MkⅣさ、実はこの子ら、分身なんだって、本体が何かに操られて可笑しな事になってるから逃げだして来て強くて本体助けられる人探してたらしいよ、だから…ほらね？」

「お、合体した。　へぇ～、尻尾増えたね～。」

「そゆ事、尻尾の数だけの分身が合体した姿が今の姿って事ね。」

「へぇ、強さも面白いくらい上がってるね。」

「でしょう？本体含めないで分身だけで8体居るらしいからさ、皆合体した後に手合わせして見たら少し楽しめるんじゃない？」

「そうね、今の強さなら猫に戦わすより強そうだわ。」

「さ、今は迎撃準備だわね、支度しましょ。」

「う～、面倒だな～、私魔法使えねーんだけど？」

「文句言わない、白兵戦なら負ける気しないんでしょう？」

「そうは言ってもさぁ、実際接近戦って一番怖いんだぞ？」

「んなこたぁ本体も私も知っとるわい、実際にシーサーペント殴り倒したのは私等並列作る前の本体なんだから。」

「そうでした・・・しゃぁねぇ、バトルスーツ初お目見えと行きますか。」

「あんたそんなもんも開発してたの？」

「ん？気に成る？予備もあるけど着て見る？」

「何着作ってんだよ。」

　MkⅣはストレージから10着近くの戦闘用スーツらしき物を取り出したのだった。

「へへ、良いでしょ、ちょっぴりエロカッコ良くてさ。」

「あんただけ性格も変わっちゃってねぇか？MkⅣさんや・・・」

「そう？　ならば誉め言葉だわ、わざとやってるんだし。」

「成程？　だからツインテにして見たり色々やってんのね？」

「そう言う事、皆同じじゃ区別しにくいでしょ？」

「あのぉ・・・わっちはどないしたらええんどすやろか？」

「「あ、忘れてた。」」

「ひ、ひどい・・・」

「ん～、玉藻ちゃんの今の強さなら、多少は戦えるんじゃ無いかなぁ？

　手伝って貰うか～。」

「え～、私的には不安しかねーんだけど。」

「あのぉ・・・海龍やて聞いてますのんやけど・・・わっちには無理やと思います。」

「大丈夫でしょ、その海龍連れて来る戦犯の猫とタッグで海龍の気を引いてくれたら、一瞬の隙位出来るでしょう、そこに付け込めば勝てる。」

「その一瞬の隙を作った時にわっち生きてられるんやろか・・・・」

　－MkⅣ－

「大丈夫大丈夫、これあげるから死に掛けたら使いなさい。」

　さらに改良したポーション、SPも回復できるエクスポーションを６個ほど手渡して、私とMkⅢは、海龍を出迎える準備を始めた。

「なぁ、MkⅣ、あんた魔法回路作って無かったよな？　じゃあ、こっちの方が良いか？」

　MkⅢが私に手渡した、その剣は、異常な程に軽かった。

「なぁ、MkⅢ、これって、ふざけてんの？オモチャ？」

「二ヒヒ、ある意味オモチャだけどね。

　抜いてごらん？めっちゃ気に入ると思う。」

　MkⅢの妙な自信は、私にコレをわたし、使わせるだけの意味を持って居るのだろう。

　そしてその剣身は、私の興味を釘付けにした。

「透明で綺麗・・・何、これ。」

「ふふーん、あんたたちが引き籠って燻っている間にもちゃんと私だって研究してたのだよ、あんた達とは違った、実践的な魔法やスキルを主体にした研究をね。

　この剣身は、タダのポリエチレン、要はビニール。

　だけど、時間が止まってるのよ。

　これが私の考えた究極の素材、アダマンタイトよ。」

「じゃあ、これが、この剣こそが究極の聖剣ラグナレク？

　すげぇ、お前やっぱ凄い奴だったんだね、MkⅢ。」

「お前や本体だってすげぇぞ？　何さっき玉藻ちゃんに渡したポーション、出鱈目すぎるだろ？」

「あ、でも私がこの剣使ったらあんたは？」

「ふっふっふ、私にはこれがある。」

　MkⅢが取り出したそれは、刀だった。

「なんかすごそうだね、それ。」

「だろ？私が師匠に出会って、初めて自分で打った処女作の刀、神刀・邑雅、師の竿名を使うなら、初代長船越中守邑雅って言う刀よ、私にはこいつが有るから大丈夫。」

「ふぅん、いい旅してるね、あんた。」

「楽しいわよ？　とてもね。」

「私も旅したいな、って最近思うよ。」

「あんたはダメでしょ、お出かけ程度にしときなさい。」

「「そろそろきたわね・・・」」

「デカいね・・・」

「デカいよね・・・」

「まさかとは思うんだけどさ・・・」

「うん、私もちょっと疑ってる・・・」

「「り、リバイヤサン！？」」

「し、仕方無いわよね、死ぬ気で行こう・・・」

「そ、そうよね・・・本体だけ無事なら何度でも私達は・・・ねぇ？」

「あ～！　師匠～～～！！！　たしけてぇ～～～！！」

「「お前はなんちゅうトンデモナイのを連れて来るかなぁっ！？

　バカ猫ぉっ！！」」

「ひえぇぇぇ～～～～!! しゅみましぇんにゃぁ～～！」

「ひえぇぇ～～！　なんれしゅか～？！　えりーさまぁ～！？」

「あ、こいつも忘れてたわ、トライ！

　あんたも手伝え～！」

「ふえぇぇぇぇぇ～～！　アンドロイド使いがあらいれしゅぅ～～！！！」

「さ、ンじゃ一丁やりますか。」

「今更騒いでもしゃぁねぇしな。」

「うん、まさにそれな。」

「「っしゃ！やったるか！」」