第190話 また、来訪者
また、来訪者
「こんにちは~、お邪魔します~。」
また誰か来たね、しかし、この挨拶に対してだとどうおちょくるか・・・
ってか、もうこれしか無いっしょ。
「邪魔すんなら帰って~。」
「はいよ~! ってなんでやねん!」
おお、ノリが良いね、気に入った。
「ああ~ごめんごめん、どちらさんですか~?」
「すみません、御強い方を探して旅しとる者どす、この付近でむっちゃ強い覇気を感じたものでお邪魔しとる次第どす。」
「ふぅん? で、その強い人は見つかったの?」
「おそらく此方の方なんちゃうかと思って参った次第なんどすけど。」
うん、私の事だな、間違いなく。
それにしてもよ、こんな奴がやって来る時に限って何だってMkⅣはお出かけしてんのよ。
客が来る時に限って私が応対する羽目になってるんだよな、面倒な事に。
まぁ、面倒な半面、おちょくる遊び相手が出来て楽しいっちゃ楽しいんだけどね。
「へぇ、強い人ねぇ、心当たりが無くは無いけど、貴女はどなた?」
「あ、これは失礼しました、私は、妖狐言う魔族と人のハーフみたいな亜人どす、名を、玉藻言います、宜しゅうお願いします。」
あれ?玉藻ちゃんってMkⅢと旅してるあの子?
「ふぅん、玉藻ちゃんね、すると、あちこちに分身送って探してるって言うあの?」
「うちの事知ったはるんどすか?」
「知ってるも何も、私の並列存在と旅してるわよ?」
「ああ、あの子らもうみつけとるんかぁ~、ほんなら私も合流せんならんねぇ~。
所でその並列??なんちゃらって何どす?」
「ああ、それなら、ここで二日ほども待ってたら一度帰って来るわよ、連絡入れとくし。」
「ほ、ホンマどすか!? 助かります~、何なりとお手伝いさせて貰いますので置いてくらはります?」
「うん、良いわよ?」
よし、良し、私がさぼる為の労働力ゲットぉ!
最近さ、マリィがね、はいはい始めたのよ、もう可愛くって可愛くって!
でも逆に目が離せなくなっちゃってさぁ、他のお仕事おサボりしないとダメな感じになっちゃってんのよ、だからその為に欲しいと思ってた労働力な訳よ。
だってな、アインツヴァイの二機は良いんだけど、トライは今一つ造り込み過ぎたせいかポンコツ過ぎて当てに出来ないんだよね。
フィアはお手伝いアンドロイドと言うよりは何方かと言うと私と一緒に御神楽を舞いに行く為の巫女ちゃんアンドロイドだからお手伝いはあまり得意じゃ無いし。
まぁトライよりはマシではあるけどな。
身長足らなくて高い所届かんのだ。
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-MkⅢ-
ん?本体からメール入ったな、何だろ。
『ちょっと明日か明後日で良いんだけど、一寸 一瞬だけ戻って来てくれるかな?
面白い子が遊びに来てんのよ、労働力になって貰ってるけどな。』
遊びに来てる人が労働力って本体一体何してんの?????
『その面白い子とか言う子は遊びに来た訳?お手伝いする為に来てる訳?どっちなの?』
っと、こう返して置くか・・・
お、早いな返信。
『あんたが勝手に8号機作った事は不問にしてやるから何も聞かずに帰って来い。』
げ! 痛い所突かれたな・・・
仕方ねぇ、明後日で良いっつってたし、明後日帰ってやるか。
どうせ空間転移でスグだしな。
『判りました、明後日ね~。』
さて、っと。
ここは・・・何?
鬼無里村?
ふぅん、鬼の里ねぇ、何があっても良いように警戒は怠らない様にしよう。
知識として鬼伝説のある地だって位の認識はあるのだ。
-本体-
「これで良し、っと。
連絡取っといたわよ~、明後日帰って来るって。
ちなみに時間は決めて無かったけど、どうせ私の事だから昼頃に来てごはんたかって帰る気満々だろうと思うからきっと昼ね。」
「あ、有難う御座います~。」
と、返事したは良いけれども、「どうせ私の事だから・・・」の件に少々疑問を感じている玉藻であった。
「あ、玉藻ちゃん、そっちの部屋のお掃除お願いしても良いかなぁ?」
「あ、はーい、すぐに掛かります~。」
「うん、ありがとうね~。」
うん、素直で扱い易いわ、この子、ずっといてくれないかしら。
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