第21話 缶詰

私の好きな缶詰を買った。酒の肴も、果物も、不思議と何でも缶に入る。ぱきゅりと、蓋を開ける。懐かしい匂い。まあるい地球のような、月のような、桃の缶詰。中心に種があって、割ると、うたた寝していたウサギが目を覚ます。どこへ行くか思い出したウサギは、月へ帰る。残った桃をのんびりと食べる。

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