第18話 旬
赤い林檎を籠に入れて運ぶ。秋、旬の林檎は、祭りには間に合わなかった。祭りのあとの境内を抜け、社に供え、手を叩く。今年もいい林檎ができました。来年も、そうでありますように。じゅうぶんに、やることをした気がして、小狐は笑顔で境内を去る。きっと来年、出店を出す。林檎を磨いて売り出そう。
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