ルートリアの無情
ユイツ
第1話
というわけで、ルートリア三歳。異世界の前世の記憶が戻りました。というより、異世界転生していた!?という感じでした。
まぁ、今までの記憶が消えたわけでもなく突然思い出したっていうか……このままじゃ死ぬしかないから必要に迫られたっていうか………
うん、まぁ、簡単にいうと、僕は貴族令息として生を受けたが、ネグレクトされている。
よくある話で、恋人のいる男が父で政略結婚した女が母、父は母を無視しまくり、母は僕を産んで、義務を果たしたと別居。父は愛人を連れ込み、僕と同じ年齢の息子がいて、たいそう可愛がっている…………らしい。
僕としては助かったけど、こういう話を子供に聞かせるような使用人はクビにしたほうがいいと思います。
おかげで前世の記憶が戻りました。ありがとうございます。
さて、三歳ながらも状況は厳しいと理解していたが、成人すぎの精神力や理解力が加わったおかげで、ほどよく詰んでると絶望してます。
母よ、何故僕を連れてってくれんかったんや………なんて、僕がこの伯爵家の跡継ぎだからですね、わかりたくない。
絶対に暗殺フラグじゃん!暗殺………あれ、このネグレクトって既に死を望まれてるやつでは?
これ、別居してるとはいえ母の実家が公爵家だから害されないだけでは?
え?公爵令嬢が伯爵家に嫁入りのわけ?実は乙女ゲームみたいな出来事が母の代であったらしく………色々な婚約話や跡継ぎが変更され、その煽りを受けたのが母だった。
関わってはなかったが、年下の元婚約者がやらかして、婚約が破談になったらしい。
その次の結婚相手が愛人持ちの父。
母の心中はお察しである、うん。
因みに僕は母にそっくりみたい。知らないおじさんがなんかそういう文句言ってきたし、実はそのおじさんが父だったようだし。
本当、お喋り使用人には助かります。
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