4日目
第11話
今日は朝から頭がぼーっとする。それは雨が降っているせいでも、明日が当日というせいもあるだろうが、やはりあの夢をみたせいだろう。
幼い未来が病院のベッドで横たわっている夢だった。目を閉じ、ピクリとも動かない未来に対し、俺は何かを必死に呼びかけていた。最後どうなったかは覚えていない。
・・・不思議な夢をみるもんだな。
俺はふと思って、明日に備えて今日一日ゆっくりと過ごしている未来聞く。
「佳子は、今頃何をしてるんだろうな?」
すると彼女は、とんでもないことを言い出した。
「え?佳子って、誰?」
俺は驚いて声が出なくなる。少したってから、
「・・・み、未来の妹だよ、ははっ、あいつ、今なにしてんだろうな・・・」
と引きつった笑顔で言った。未来は思い出したような顔をして、
「あ、ああ、佳子ね。そう、私の妹。大切な妹。えっと・・・学校行ってるんじゃないのかな・・・?」
確認しながら返事をした様子に、俺は胸をなで下ろす。思い出してくれて良かった。
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「じゃあ、明日の確認するよ」
フキエルが俺たちに声をかける。
「まず、十一時になる前に小麦粉を撒いて準備ができた状態にする。十一時になったら、拡が持ってるマッチで火をつけるよ。そして爆発したら、街中に知らせる。いい?この時、なるべく一緒に行動せず、バラけて声掛けを行うこと。津波も起こる予定だから、拡達が最初に起きた野原を町人の避難所とします。声掛けの時、それも一緒に言うこと。」
そしてフキエルは噴火の前には自分たちも野原へ避難すること、自分の身は自分で守ることを言ってから、説明を終わりにした。明日は朝早くから店の人たちは仕入れにいっててこの四人以外いないから大丈夫だろう。
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