【短編】ある先帝の葬送

山村久幸

国葬は雲ひとつなく晴れた空の下で……

 国中の大都市や街、果ては村に至るまでの教会の鐘が鳴り響く。穏やかな秋の日の昼下がり。

 空はあんなに雲ひとつなく爽やかなあおが広がっている。それにも関わらず、道行く人々の表情は皆悲しげで切なげだった。


 今日は15日前に崩御したリヴァストン帝国2代皇帝『賢帝』ケント・ワイズ・リヴァストン1世の国葬の日である。

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