赤いきつねと緑のたぬき
渋谷かな
第1話 幸せの物語
「いつ食べても美味しいな。赤いきつね。」
鉄也は一人で赤いきつねを食べている。
「そういえば昔はお父ちゃんとお母ちゃんと一緒に食べたな。あの頃が一番幸せだった。」
鉄也は幼い頃に両親と笑いながら楽しく赤いきつねを食べたことを思い出す。
「毎日の嫌なことも忘れさせてくれるな。」
思わず涙ぐむ鉄也。
(鉄也。)
そこにお父さんとお母さんの幻影が現れる。
「お父ちゃん!? お母ちゃん!?」
幻覚が見えて驚く鉄也。
(鉄也、なんばしよっとと。)
(私たちが見守っている。毎日笑って暮らすんだよ。)
鉄也の両親が息子を心配して励ましてくれる。
「鉄也! がんばる! 見ててくれ! お父ちゃん! お母ちゃん!」
両親に励まされ明日に奮い立つ鉄也。
「懐かしい幸せの味。マルちゃん。赤いきつね。」
CM15秒で考えるとこれでも尺が長いかもしれない。応募の最低文字数800字に届かないので「緑のたぬき」バージョンも考えよう。もちろん両親は鉄也が演じればいい。CGは制作費が高いので合成で十分だろう。その方が一般大衆には分かりやすくウケる。
「いつ食べても美味しいな。緑のたぬき。」
鉄也は一人で緑のたぬきを食べている。
「そういえば昔はおじいちゃんとおばあちゃんと一緒に食べたな。あの頃が一番幸せだった。」
鉄也は幼い頃に祖父祖母と笑いながら楽しく緑のたぬきを食べたことを思い出す。
「毎日の嫌なことも忘れさせてくれるな。」
思わず涙ぐむ鉄也。
(鉄也。)
そこにおじいちゃんとおばあちゃんの幻影が現れる。
「おじいちゃん!? おばあちゃん!?」
幻覚が見えて驚く鉄也。
(鉄也、なんばしよっとと。)
(私たちが見守っている。毎日笑って暮らすんだよ。)
鉄也の祖父祖母が孫を心配して励ましてくれる。
「鉄也! がんばる! 見ててくれ! おじいちゃん! おばあちゃん!」
祖父祖母に励まされ明日に奮い立つ鉄也。
「懐かしい幸せの味。マルちゃん。緑のたぬき。」
緑のたぬきバージョンはかなり楽をした。でも同じフレーズを繰り返す方が一般大衆に分かりやすく伝わりやすい。リフレイン効果? 繰り返し効果である。楽できるのが分かったので「オチ・バージョン」も作ろう。これで解説を除いても最低800字は超えるだろう。十分、テレビのCMでドンぎつねに勝てる温かい幸せな内容である。
「いつ食べても美味しいな。赤いきつねと緑のたぬき。」
鉄也は一人で赤いきつねと緑のたぬきを食べている。
「きっとご先祖様も美味しそうに食べたんだろうな。うまい!」
鉄也はご先祖様を思い出しながら笑って美味しく赤いきつねと緑のたぬきを食べていた。
「一度に両方を食べ比べるのが贅沢ばい!」
鉄也は赤いきつねと緑のたぬきを交互に食べ比べている。
(鉄也! 鉄也! おい! 鉄也!)
そこにご先祖様の幻影が現れる。
「ご先祖様!?」
幻覚が見えて驚く鉄也。
(鉄也、一人で赤いきつねと緑のたぬきを食べるんじゃない。私にも食わせろ!)
鉄也のご先祖様が現れる。
「ギャアアアアアアー! ご先祖様!?」
死んだご先祖様が生き返り赤いきつねを食べ始め、鉄也は驚いて逃げ出す。
「ご先祖様も生き返る。マルちゃん。赤いきつねと緑のたぬき。」
CM3本でちゃんと物語にはなっているから良しとしよう。結局、起用されてお金貰えなければ自己満足の世界だし。商品のラーメンをケースで欲しいな。みなさん、がんばってください。
終わり。
赤いきつねと緑のたぬき 渋谷かな @yahoogle
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。