第3話
女は「………」とよく聞き取れない声を
発しながら歩みを早めていつしか
大樹の根元にいる男に向かって走り始めて
いた。
男が両腕を広げて女を迎え入れる体勢を整えると女は男の胸の中に飛び込み抱き留められた。
しばらく二人の抱擁は続き互いの瞳と瞳を見つめ合いながらよく聞き取れない声で言葉を交わした男と女は視線を大樹の上の方へと
向けた。
大樹の上方では理解しがたい現象が起きていた。
その現象を見ながら女は涙を流しそしてゆっくりと男の方へ顔を向き直した。
男も自然と涙を流し始めて二人は互いに無言でしばらくの間見つめ合っていた。
続・まだ題名のない小説
第3話序章 完
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