続・まだ題名のない小説

三崎和哉

第1話

※まだ題名のない小説より続く


その世界は今までそのものがいた

いかなる場所とも異なり

木々や草花が生い茂り蜂や蝶々などが

忙しく花々の間を行き交う穏やかで平安に満ちた世界だった。

季節は春頃だろうか、そのものは花々の間にある僅かな道を歩み進んでいった。

木々や花々の間をしばらく行くと

そのものは見晴らしの良い小山に行きつき

その小山を登りきると周囲を見渡すことができる場所に行き着いた。

そのものがつぶさに周囲をみると

街も村もない山々や大河、森や野原が

あたり一面にある自然豊かな世界だった。

しばらく周囲を見渡したそのものはある事に気がついた。

そのものが見る少し左側に大きな天にもとどくような大樹が遥か遠くに見えた。

その大樹の巨大さは周りにある山々と比較しても巨大なものだった。

あの場所を知らないようで知っているように思ったそのものは「あれは何?!」と

初めて言葉を発した。

その声は美しく澄んだ綺麗な声であったが

威厳に満ちた女の声だった。

女はあの大樹のある場所が気になり

一歩を大樹に向かって歩みだした瞬間。


続・まだ題名のない小説

第1話序章 完




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