安心薬

@kororo00

『小説を書けない人』のお薬

はいはい、いらっしゃい。

どうぞおかけになって、

今日はどういったご用件で?

最近寒くなってきましたからねぇ、

風邪ですかい?

え、違う?


なんだい、文が書けないって?

だからそんな浮かない顔してるのね。


そりゃ人間ずっとアイディアが出続ける

わけじゃないし、そんな日だってあるさ。


なんだって?

コンテストに間に合わない?


何をそんなに焦る必要がある。

焦って出来上がったものがコンテストで

賞を取れるかい。

また次のにすればいいじゃないか。


期限なんて考えずに

そこらへん散歩してみな。

ふっと書きたいことが見えるはずだよ。


誰かに評価してもらうために書くのかい?


馬鹿だなぁ。

文を書いてる時のあの高揚を忘れたのかい?


ここの場面ではこのキャラにこうさせよう。

このセリフいいんじゃないかなぁ!

あえてここで場面を変えてみよう!


文を書くことが楽しくて、

書いていたんじゃないか。


自分で考えた話を形にすることが、

楽しかったんじゃないのかい?


余計なことは全部忘れて、

自分が書きたいことは自分が一番わかってる


よね?


ふふ、いい顔になったじゃないか。


書けない時は書かなくていい。

書きたくなったら、

思う存分楽しんで。


お薬出しときますね、

明日いいアイディアが浮かぶお薬。


朝起きたらとりあえず外に出てください。

パジャマでもいいし、

着替えても構いません。


できれば行ったことない場所にいくのが

オススメですね。


スキップしながらなんてどうですか?


歌いがらなも楽しそうですね。


長くなってもなんなんで、

この辺でお話は終わりにしますね。


ではでは。






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