かぼちゃおうじのこまったいたずら
影神
HAPPY!HALLOWEEN♪
ことしも、いつもどおり。
この。"ふしぎなまち"にも。
みんなのまちにまった
『ハロウィン』がやってきました。
まいとし。このじきのまちは、
たくさんのおかしのかおりでつつまれ、
いいにおいでいっぱいになります。
ところが、、
いつもとは、なにか。ようすがちがうようです。
ここのおうさまの、かぼちゃおうじは、
みんなからたくさんのおかしがもらえるのを。
とてもとても。たのしみにしていました。
しかし。
なぜか。いつものように、
まちにはいいにおいがしません。
それもそのはず。
おかしのざいりょうのきのみが。
れいねんどおりに、みのらなかったのです。
かぼちゃおうじは、それもしらずに。
いつもどおり、ハロウィンの日を。
いまかいまかとまっていました。
「たいへんだあ、」
「どうしましょう。」
まちのみんなは、かんがえます。
ですが、ざいりょうがないので、
おかしをつくることができません。
そうして、ついにハロウィンのひが、
やってきてしまいました。
かぼちゃおうじ「よぉし!
いっぱい。いーっぱい!
おかしをもらうぞ?」
かぼちゃおうじは、まちへでかけました。
かぼちゃおうじ「トリック・オア・トリート!」
「ごめんなさい、」
かぼちゃおうじ「トリック・オア・トリート!」
「ないの。」
かぼちゃおうじ「トリック・オア・トリート!」
「ありません。」
かぼちゃおうじはたくさんのおうちへといきましたが、
どこもおかしをくれませんでした。
かぼちゃおうじ「どうして、みんなくれないんだ!」
かぼちゃおうじはおこりました。
かぼちゃおうじ「おかしをくれないなら、
いたずらしちゃうから!!」
こうして、おこったかぼちゃおうじは、
まちをまっくらやみにしてしまったのです。
「うわぁ、、」
「みえないよお。」
「くらいよお、、」
「こわいよお」
かぼちゃおうじ「ははははは。
みんなして。おかしをくれないからだ!」
かぼちゃおうじはいたずらをして、
じぶんのおうちへと、もどっていきました。
かぼちゃおうじは、くらやみのなかで。
まちから、いいにおいがしないことに、
ようやく、きがつきました。
かぼちゃおうじ「あれ、、
どうして、においもしないんだろう。
まあ、いいや。
いたずらもしたし。」
かぼちゃおうじはすねて、そのままねてしまいました。
かぼちゃおうじがきもちよくねているあいだ。
まっくらやみのまちはたいへんです。
「ごつん、」
「ごちん、」
「ばたっ、」
「ずず、、」
みんな、まっくらやみでけがをしてしまいました。
まちのみんなをみかねたたいぼくは、
じぶんのちからをふりしぼって、
まちのきたちに、ちからをわけあたえました。
たいぼく「うぉおおおお!」
すると、まちのきぎがかがやきはじめ、
まちをてらすようにひかりだしました。
「うわあ、、」
「きれい」
「すてき。」
まちはやさしく、あたたかいひかりにつつまれました。
「あれっ?」
「あっ!」
まちのみんなは、きをみつめます。
たいぼくのふしぎなちからで、
おかしのざいりょうのきのみが。
ゆっくりとみのりはじめたのです。
ポコッ。
ポコッ。
ポコポコッ。
みんなは、みのったきのみをつかい、
さっそくおかしをつくりはじめようとします。
ですが、たいぼくはみんなにこういいます。
たいぼく「みんなは、あたりまえのようにきのみをとるが。
まいとし、みのるきのみはあたりまえじゃあ、ない。
ハロウィンのおまつりは、たくさんのめぐみに。
きちんとかんしゃするおまつりなのだよ?
みんながかんしゃをまったくしないから。
きたちは、みをつくらなかったんだ。」
まちのみんなは、きづかされます。
あたりまえのように、きからとり、
あたりまえのようにおかしをつくり。
あたりまえのようにはしゃいでいました。
ですが。それらすべては、
"あたりまえではありません"
きが。いっしょうけんめい。
まいにち。まいにち。がんばって。がんばって。
そうして、できたきのみなのです。
みんなは、よく。かんがえました。
それが、よくないことだと。わかったからです。
「ごめんなさい。」
「すいません。」
「いつも、ありがとう。」
「ありがとう。」
みんなは、きのみときに。
こころからかんしゃします。
それをみて、たいぼくは、
「みんな。わかればいいんだよ。
どうぞ。きのみをとってってくれ」
やさくみんなに、そう。つたえました。
まちのみんなは、きのみをありがたく。
たいせつに。あまし、すてることなく、
かんしゃしながらおかしをつくりました。
まちには、いつもどおり。
いいにおいがもどってきました。
ねていたかぼちゃおうじも、
まちのあかりと、すてきなおんがく。
そして、たのしそうなこえに、おきました。
なによりも。
いいにおいで、めがさめたのです。
かぼちゃおうじ「なーんだ。
おかし。あるじゃないか。
おきて。おなかもへったし、、
みんなにおかしでももらおう。」
かぼちゃおうじは、ふたたびまちをおとずれます。
かぼちゃおうじ「トリック・オア・トリート!」
「だめ。」
かぼちゃおうじ「トリック・オア・トリート!」
「あげない。」
かぼちゃおうじ「トリック・オア・トリート!」
「いやだ。」
みんな。かぼちゃおうじに、おいしそうなおかしを。
だれひとりとして、あげなかったのです。
まちのみんなにつめたくされたかぼちゃおうじは、
みんながたのしそうにしているのをただ。ながめます。
かぼちゃおうじ「たのしそうだな、、
いいな、、
ぼくも。まざりたいな、、」
かぼちゃおうじはさみしくなり。
そして、かなしくなりました。
かぼちゃおうじ「えーん、えんえん、、」
かぼちゃおうじは、ないてしまいました。
たいぼく「かぼちゃおうじ?」
たいぼくは、やさくかぼちゃおうじにはなしかけます。
たいぼく「どうして、こうなったか。
かぼちゃおうじにはわかるかな?」
かぼちゃおうじはくびをよこにふります。
たいぼく「それはね、、
、、、、、、、、、、、、、、、、、、、。
だからだよ?」
かぼちゃおうじは、ふかくはんせします。
かぼちゃおうじ「ごめんなさい、、」
たいぼく「じぶんのしてしまったことがわかったら。
みんなに。つたえることがあるんじゃないのかな、?」
かぼちゃおうじ「はいっ、、
たいぼくさん。ありがとう、、」
たいぼくはやさくかぼちゃおうじのあたまをなでます。
たいぼく「いいこだ。
ほらっ、いっておいで?」
みんながたのしくしているところへ、
かぼちゃおうじはあやまりにいきます。
かぼちゃおうじ「みんな、、。
いたずらして、、ほんとうに、、
ごめんなさい!!」
かぼちゃおうじはおおきなこえであやまりました。
かぼちゃおうじはこころのそこから、
きちんと。はんせいしたようです。
「どうぞ?」
「おいで。」
「おどろう!」
みんなは、かぼちゃおうじをゆるしました。
みんなも、じぶんたちが。
おなじようなことをしていたからです。
こうして、ことしも。れいねんどおり、よりも。
たのしく、きれいで、あかるく、おいしいハロウィンは。
こうしてひらかれたのでした。
めでたし、めでたし、、?
『Trick or Treat』
イタズラは程々に、ね?
かぼちゃおうじのこまったいたずら 影神 @kagegami
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