漆黒のミノタウロス
漆黒で頑強な肌を持ち、
見るものを怯ませる程の黄金色の眼圧。
胸に刻まれた剣による傷の跡。
体躯は3mを超えた、異形の化け物。
彼は、学んでいた。
人間は弱い。
だが、油断をすると痛い目に遭う。
一方的に虐殺する為には、戦略が必要だと。
そう。胸の傷が教えてくれた。
彼は見知らぬ場所で目が覚めた。
耳を澄ますと、小さいな足音が3つ聞こえる
3つの内、1つは吹けば飛ぶような脆弱な
人間であった。
あいつを潰そう。
逃げないように...
な...なんなんだこの強者の圧は...
視線を彷徨わせると...
泥々と引き摺りこむように濁ったエメラルドの瞳を持つ少年が、そこには居た。
少年はまるで俺を
獲物を見るかのような目で見ている。
獰猛な笑みを浮かべて。
きひっ
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ヨハンは、ミノタウロスを凝視していた。
あぁ...あいつはストーリーで、
母さんを殺した奴だ。
上半身を丸齧りし、
笑みを浮かべていた化け物だ。
何故、今こんなところにいる....
3年後だろ。お前が来るのは...
ただ一つ言えるのは....
今殺さなきゃ、殺される。
「俺の全力を持ってお前を倒す!」
「俺の糧になれ。ミノタウロス!!」
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地面を這うように、
縫うように高速で駆け抜け、斬りかかる。
ミノタウロスは一歩下がることで躱し、
じっと見ていた。
まるで、こちらの動きを把握するように。
実力は圧倒的に負けている。
やるしかない。
そのまま前転をしながら近づき、
再度斬る。
斬る。
斬る。
斬る。
斬る。
今回は、ミノタウロスは避けもせず
ひたすら斬られている。
何回、何十回と斬った。
そして、一時離脱した。
砂煙が晴れ、
ミノタウロスの様子を確認した。
そして、唖然とした。
傷すらなかった。
数え切れないほど斬撃を浴びせた
にも関わらず、傷一つ....
唖然とした顔をしている僕を見て、
ミノタウロスはニヤリと笑った気がした。
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書き続けるかは、
コメント、いいね、フォロー次第で
決めるので、宜しくお願い致します。
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