ハーレムになっても妹至上主義~妹が最強に可愛すぎるので、俺は妹の高校生活を最高の日々にするように頑張ります~

笹塚シノン

プロローグ

■01 妹との生活

ジリリリリリリリリッ!

めちゃくちゃ五月蠅うるさい目覚まし時計の音で意識が徐々に覚醒していく。


(……う、うるせぇ……)


俺は布団を蹴飛ばし、少し離れている目覚まし時計の場所まで移動する。


ポチッ――

目覚まし時計の音は止まり、シーン……と、辺りは静まり返る。




「……さて、寝るか」


俺はそう呟くと再度布団の中へと戻っていった。

ベットに再び入ると暖かい布団が体を包みこみ、俺はすぐさま眠りの世界へと旅立った。


……

………


「……おき……ください! ……兄さん、起きてください!」


ユサユサ―――

誰かに体が小刻みに揺らされ、俺は薄っすらと目を開ける。


「……あと、5分だけ……」


声の主にそう伝えると俺は枕に顔を埋めて寝ようとする。


「もう、兄さんったら! ……よし、こうなったら!」


もぞっ!

すると声の主が布団に入ってくる。


「……ちょ!」


ガバッ――

驚いた俺は布団を思いっきり引っ張る。

すると、布団に入り込んできた相手が悪戯っ子のような顔で俺を見つめてくる。


「おはようございます兄さん! 今日は入学式だから一緒に行こうって約束してましたよね?」

「……なんか、そんな約束してたな。ってかいきなり布団に入ってくるやつがいるか!」

「ふふ、それが狙いですから」


布団に入ってきた相手に軽口を交わしながら、徐々に脳みそが覚醒してくるのを感じる。

俺の部屋の中には、この世で最強に可愛い俺の妹が起こしにきていたのだった。




俺はベットの上で女の子座りをしている我が妹に挨拶をする。


「……おはよう愛花あいか


彼女は山守愛花やまもりあいかで口元へ伸びるモミアゲと肩まで伸びたお団子ツインテールをした自慢の妹だ。

今日から高校の1年生になるので、入学する高校の学生服を身にまとっている。

愛花はベットから立ち上がり俺の方に振り向いてくる。


「ふふ、朝から強引な起こし方をしてごめんなさい。朝ごはん出来ているので早く降りてきてくださいね、兄さん」


愛花はニコっとした笑顔を浮かべながら言うとツインテールをなびかせながら部屋から出て行った。




愛花が部屋から出ていくと一気に部屋は静寂になる。

俺は頭をかきながら辺りを見回す。

勉強机には昨日夜遅くまでやっていた春休みの宿題の山が散乱していた。


「あー……。あのまま寝ちまったのか」


宿題の休憩に布団にダイブしたまま寝てしまったようだ。

俺は現実逃避をしながら机から目を反らし、学校へいく準備を始める。




俺の名前は山守和樹やまもりかずき、先ほど起こしに来てくれた愛花のお兄さんだ。

今日から新学期で、俺は高校2年生になり愛花は新入生として俺が通っている学校の1年生になるので一緒に通学しようという話になっていたが忘れていたようだ。

俺は学校の準備を済ませた後、部屋から出て階段を下りる。




家は2階建ての家で過去に両親が購入したものだ。

俺と妹の部屋は2階にあり、1階には台所やテレビなどがあるリビングとお風呂やトイレなどがある一般的な一戸建てだ。

しており、今は父の弟に当たる芳樹おじさんと3人で生活をしている。

芳樹おじさんは忙しい人であまり家にはおらず、大抵は俺と愛花の2人で過ごすことが多い。

自然と家事を愛花がするようになり、食事や洗濯、お掃除などテキパキとこなす最強に素敵な女の子へと成長していた。

俺はそんな妹に全力で依存している兄なのだ。




リビングに到着するとテーブルの上には美味しそうな朝食が置かれていた。


「おまたせ」

「あ、兄さん。ご飯の用意が出来てるので早く食べましょう!」


愛花の満面の笑みを横目に俺は椅子に座った。


「うん! 今日も美味そうだな!」


俺が座ると愛花も座り、一緒に頂きますをする。


「「頂きます」」


朝食を食べ始めると当然ながらめちゃくちゃ美味い。

ご飯は絶妙な炊き加減で、みそ汁はちょうどいい味付けでほうれん草やキノコ、サツマイモなどが入っており、栄養面も完璧だ。

さらに魚もおいしい油が乗っており、口の中に入れると溶けてしまうほど柔らかい状態で非常に美味である。


「やっぱり愛花のご飯はすごく美味いな」


何度も食べているはずなのに、全然飽きがこない。

工夫を何かしているんだろうが、愛花の料理の腕は一級品で兄としては非常に鼻が高い。


「そんな兄さん大袈裟ですよ。……昔からやっているから慣れているだけですって」


愛花は照れながら謙遜をしているが、両親が亡くなってからは愛花が食事を担当することが多く自然と料理の腕は上がっていったのだ。


「愛花はもう学校の準備とかは終わっているのか?」

「はい。昨日のうちに一通り済ませていますよ」

「……相変わらずしっかりしているよな」

「ふふ、ありがとうございます!」


そんなやり取りをした後、俺はめちゃくちゃ美味い朝食をあっという間に食べ終わる。

愛花はまだ少し残っているので、俺は頬杖して朝食を食べてる愛花を眺める。


「……あの、まじまじと見られると食べずらいです……」

「す、すまん。なんか食べ方が可愛くてつい……な、まだ時間に余裕あるしゆっくり食べなよ」


終始照れながら朝食を食べ終える愛花なのであった。




「「ご馳走様でした」」


愛花が食べ終えると一緒にご馳走様をする。


「食器の片付けは俺がしておくから、愛花は寛いでてくれ」

「兄さん、2人で片付けた方が早いですよ?」

「……そうだな、それじゃ一緒に片付けるか」


それから俺たちは、2人で朝食の片づけをしまし、お互いに学校へいく準備を行う

準備も終わり、俺達は鞄を持って玄関へと向かい靴を履き替える。


「よし、それじゃ行くか」

「はい!」


今日からいよいよ愛花との高校生活が始まる。

最高に楽しみだ!!


――――――――――――――――

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