マルチスキラー

灰ぐれー

プロローグ

俺――――九条朔夜くじょうさくやは普通の男子高校生だった

俺はいつものように朝食を食っていた2年前に両親共海外に赴任して以来毎朝中2の妹葵あおいが作ってくれている。本当にどこでこんなに差がついたのかっていうぐらい優秀な妹だ、剣道から水泳まで賞を総なめし、テストでも毎回必ずtop3入りをするという文武両道かつ容姿端麗でラブレターが溢れるほど送られてくるほど可愛く小説の設定かよってなるぐらい可愛い大事なことなので2回言いました。正直非の打ち所がない自慢の妹だ、と兄バカはここまでにしておいてその他諸々の支度を済ませてから高校へと向かっていた。家から近いとこを選んだので比較的余裕を持って出発できる。道中同級生らと他愛もない話をしながら歩いていた丁度異世界転生について話し合ってたとこで道路に子供が飛び出してそこに猛スピードでトラックが突っ込んできた。噂をすれば本当に起こるなんてな、だが道路までは走って行っても到底間に合うことはできない距離だったそこに一人の影が幼女を突き飛ばした。突き飛ばした人は一之瀬祐希いちのせゆうきだったこいつはアニメ等が好きなタイプの陽キャだったから転生したくて考えなしに飛び込んだんだろう。もし本当に転生というものがあったなら彼は転生できるかもしれない突き飛ばした衝撃で幼女も頭から流血するほどの重症でなければな...なんやかんやあって救急車が到着した。その後学校にて担任の築山つきやまに事故の詳細を連絡されて一限目が自習になってクラス内が騒がしくなった。


「えー由美こわぁーい」


とぶりっ子が言うと女子から冷たい目線を向けられていたそれと同時に陰キャが


「ゆみたんは僕たちがお守りするでござるデュフ」


というテンプレの会話を繰り広げていた。仮にも知り合いが事故に巻き込まれたんだから自重しろよと思った


「俺目の前で轢かれるのみちゃったトラウマになりそう」

「ああ俺たちも一緒に登校してて目の当たりに...」


すると陽キャの中の陽キャと自他共に認める波瑠はる


「俺らで放課後ゆうんとこに見舞いに行こうぜ」


という提案をしたのでそれに応えるようにスクールカースト上位陣が


「じゃあ金出し合って果物でも買ってく?」

「九条君も黄昏てないで一緒に行こ」

「あれ?つむぎもしかして九条のこと好きなの?えー俺すきだったのにー」

「は!?ち、ちがうし別に好きなわけじゃないから」

「告白下手すぎんだろ...」


 と俺はツッコミを入れた


 そこに築山が息を切らして戻ってきた。


「あれ?つっきーどしたの?」

「落ち着いて聞いてくれ一之瀬は今心肺停止した」


 築島の声が震えていた。


「、、、え!?」


 一瞬にして騒がしかったクラスが静寂に包まれる。

 俺は少し落ち着こうと教室をでようと立ち上がったら足がおぼつかなくなって

 こけた、盛大にこけた。

 そこからの記憶はなかった。



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