第3話 なんでもオッケー

大きく時代が変わろうとしている。


『正解か不正解か』という二極化のシステムが、


うまく文明の発展に貢献してきた。


例えば、たくさんの自動車、家電製品を生産する。


住居やオフィスなどの建物を建設する。


このような、「労働集約型」の社会において当然のように行われてきた二極の対立と論争。


しかしそれは、自分たちの視野を狭くし、固定観念にとらわれてしまうことになり、導き出す正解は、結局のところ『儲かるか儲からないか』『損か得か』


これからは、あらゆることについて、


正しいか正しくないかよりも、正解を限定しない、


またはすべて正解という捉え方をすれば、


新しく生まれるものや、


「今までうまくいかなかった事がうまくいく」ようになる可能性があるように思える。


なぜならば、個々の体の状態、考え、そして現象は、とどまる事なく常に進化、変化しているものだから。


「今日は気分が乗らない」


「今はやる気が出ない」


薬やワクチンを例に取れば、自身の体の状態、バランスなどをよく考慮せずに接種すると、副反応や死亡のような思わぬ拒絶反応が出る。


正解を一つに絞るのではなく、体の状態に応じて対応する。


以前の考え方なら


『やる気が湧かないのは怠慢。やり遂げることが良い』


と決めつけ、


『意に反しても当初決めた通りにやるのがベストだ』


と考えるのが主流で、疑う事もしない。やる気が出ないのであれば、


『いつもと違う事をしてみよう』


『今日は休みにしよう』


など、普段と違う別の行動を起こす事で、まったく違う可能性や視点を新しく生み出す事ができる。 


わかりやすい例えとして、一休さんのエピソードである遺言の話がある。


一休さんは亡くなるときに一通の封書を寺の弟子たちに残し、


「この先、ほんとうに困ることがあったら、これを開けなさい」と言い遺した。


何年かたって、寺に大変な難問題が持ち上り、どうしようもないので、弟子たちが集まって、その封書を開いてみると、そこには


「しんぱいするな、なんとかなる」


と書いてあっただけであったという。


とたんに弟子たち一同、大笑いの内に落ちつきと勇気と明るさを取り戻し、難しい問題を解決できた、という話が残っている。


緊張しすぎ、不安感、心配で心の中がいっぱいの状態では、良い答も行動する勇気も湧いてこないので、


「大丈夫、しんぱいするな、なんとかなる」という楽観主義で行動することや、発する言葉が波動となって、成功、健康、富、愛情などを手にする秘訣の一つとなるのは間違いないようである。

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