転校した先で待っていたのは...ヤリ部!? #1
や、やめて...くだ...さぃ.....
キスをしてくる先輩に逃げられないよう私の手を抑える先輩
それを
まだ転校してきて初日なのにこの状況どういう事...!?
-------------1週間前--------------
お母さん「ごめんね、
心愛「また...?うん...大丈夫だよ...」
お母さん「ありがとうね。お父さん仕事も落ち着いてきたみたいだから転勤はこれで最後みたいよ。でも次の学校は寮になるの。だからあまり会えなくなっちゃうの...心愛はそれでも大丈夫?」
心愛「わかった...私は大丈夫だよ。頑張るね。」
私は
高校1年生になったばかり。
今は7月。夏休み前に差し掛かり誰もが友達と夏休みの遊ぶ予定を作る中、私は予定を作る友達なんて今の学校にはいない。
理由は父の転勤。かなりの頻度で転勤を繰り返し、転校の度に友達と離れるのが寂しくなるからどの学校でも友達はあまり作らなかった。
いつの間にか無愛想な性格になってしまい、自分から距離をとってしまう様になっていた。そのせいか転校を繰り返すうちにいつの間にか周りも寄ってこなくなってしまっていた。
仕事ばかりの父親に母はいつも心配して私のそばに居てくれた。父の事情で申し訳なさそうに私に謝る母の姿をもう見たくなかった。その事から私はわがままも言わず大人しく過ごしてきた。
次の転勤が最後って言われても友達の作り方なんて分からないし、ましてや寮での生活なんてやっていけるのか正直少し不安がある。寮の準備や引越し手続きであっという間に引越しの日までの時間は過ぎて、登校する日になっていた。
-------------1週間後--------------
先生「今日から転校してきた篠崎心愛だ。仲良くしてやってくれ。」
心愛「篠崎心愛です。よろしくお願いします。」
男子A「え、かわいくね?」
男子B「やば、俺最初に話すからな!お前狙うなよ」
男子C「俺超タイプだわ〜」
女子A「え〜、そう??私は無愛想そうで苦手〜」
女子B、C「わかる〜」
こんなことは毎回言われ慣れている。モテるような要素をしているのもこの無愛想な態度で女子から敵視されるのも。
だけど今までの経験から1週間もしたらすぐに何も無く静かに暮らす学校生活が始まる。いつもそうだった。
先生「1番後ろのあそこの席に座ってくれ」
心愛「分かりました。」
言われた席は一番後ろの窓から2つ目の席だった。
隣の窓横の席を見ると茶髪に澄んだ目、綺麗な顔立ちの男の子がずっと窓を眺めていた。
心愛(ずっと窓の外みて何考えてるんだろ...)
皆がもの新しく私を見る中、1人窓を眺めるその男の子が少し不思議で気になった。
--------------キーンコーンカーンコーン---------------
皆が真剣に授業を聞いている中、横の男の子は授業が始まった時、イヤホンをし教科書を立ててスマホを見ていた。
前の学校より頭のいい学校に入ってしまい、新しい教科書もまだ届かずに困っていた。
隣の女子はすごく真面目に教科書を見ていて授業中じゃ声を掛けにくく、その男の子に声を掛けた。
心愛「あの、教科書まだ揃ってなくて...よかったら見せて欲しいんだけど...」
隣の席の男子「んっ、これ、俺見ないから終わってから返してくれればいいよ、他の教科でも困ったら言ってきて」
不安になりながらも聞いたらあっさりと渡してくれた。無口そうだったけど思っていたよりも優しい態度に安心した。
--------------キーンコーンカーンコーン---------------
授業が終わり、教室を出ようとしていた男の子を急いで引き止めた。
心愛「あ、あの...!教科書ありがと。これお礼じゃないけどチョコしかなかったから...こんなものだけど...」
隣の席の男子「フハッ そんなのいいのに(笑)お前他のやつと違って面白いな。まあもらっとくわ。ありがとな。」
心愛「え、あ、うん!」
(どういう事なんだろ...)
不思議に思いながらもその後の授業も親切に教科書を渡してくれた。
--------------昼休み---------------
男子A「ねえねえ、彼氏いるの〜??」
男子B「今度俺と遊び行こーよ〜!」
昼休みになった途端、他の男子たちがすぐに声をかけてきた。今までの学校の男子たちよりも積極的なアピールに困っていた。
隣の席の男子「お前たち邪魔。こいつ困ってんだろ。ほら、食堂のパン、ここの美味いから。俺お腹空かないしあげるわ」
心愛「え、あ、ありがと...(他の人に渡せばいいのに...)」
男子A「えええ、なになに!?惚れた!?」
男子B「お前が相手じゃ勝てねえよ俺〜」
女子A「は?なにあれ?」
女子B「ちょっと顔がいいからって色目でも使ったんじゃない?」
女子C「女子みんな狙ってんの見てわかんないのかな」
女子達の嫌な目線を感じて、教室の雰囲気がいきなり変わった。
心愛(なんか居心地悪いな..他の場所で食べよ...)
-------------屋上----------------
心愛「ここなら誰もいないかな...」
「え、美味しい...」
落ち着ける場所をやっと見つけて、もらった食堂のパンを食べていた。
ガチャッ
扉が開いて見てみると隣の席の男の子がいた。
隣の席の男子「あ、お前、誰かと食べねーの?」
心愛「いや、なんか教室居心地が悪くて...それに友達の作り方わかんないから...」
隣の席の男子「フッ笑 なんだよそれ笑、それよりそのパン美味しいだろ?」
心愛(あれ?教室じゃ笑わないのに...また笑った?)
隣の席の男子「あ、俺、
心愛「りょう君。よろしくねっ。パンすごく美味しかった!」
りょう「
ガチャッ
特に何かを話すこともなくそれだけ言ってりょう君は屋上を出て行った。
心愛「なんだったんだろ...」
-------------放課後 職員室前----------------
先生「お、篠崎。いきなり呼び出してすまないな。話したいことがあって。篠崎は前の学校で部活とか入ってたか?」
心愛「いつもすぐに転校していたので入ったことないです...。」
先生「あ、そうだったか。もう転校もないって親御さんから聞いてね。ここの学校は全員部活に入ってなきゃいけないんだよ。」
心愛「え、そんな...どうにかなりませんか?」
先生「そうだな...よかったら勧めたい部活があるんだけどどうだ?俺の推薦でしか入れない部活があるんだけど。」
心愛(まあ先生の推薦なら...この先生他の先生より若そうだし何かあった時すぐに相談とかできそうだし...)
先生「それに部員はまだ2人だけだ。今日もう1人入るかもしれないけど。」
心愛「(人数少ない!他の所なんて馴染めなそうだし...)入ります...!」
先生「そしたらこの先の突き当たりに使われて無さそうな物置って書いてある部屋がある。そこが部室なんだけど、今から行けるか?」
心愛「はい、大丈夫です。でもそんな場所で何をする部活ですか?」
先生「まあ入ったらわかるよ。やることもそんなに無いしほかの部よりは楽だぞ〜? そしたら部長たちにも連絡しとくから。頼んだぞ。」
心愛(いきなり1人で行くの不安だな...それに何するんだろ...)
私にはいきなり他の部活に入る勇気なんてなかった。勢いで入るって言ってしまったけど何をするのかも分からない部活に不安になりながらも仕方なく先生の言った部室に向かった。
-------------部室前----------------
心愛(わああ、着いちゃった...ってこれほんとに部室?ドアも古いしどうみても使われてなさそうだけど...)
入るのを躊躇してドアの前で足が止まっていた時、誰もいない廊下から足音が近づいてきた。
コツッコツッコツッコツッ
心愛「あ、りょう君!?」
りょう「え、お前なんでここで立ち止まってんの?」
心愛「先生にいい部活あるって勧められて...」
りょう「お前も!?俺もなんだよ。部活だけは断ってたけど停学かここに入るかって脅されてさ」
心愛「脅しって...あの先生意外と怖いこと言うんだね笑 でもなんか安心した...ドアの前に来たら緊張しちゃって。一緒に入らない?」
りょう「ここまで来て、別々にはいる方がおかしいだろ笑」
心愛「確かに笑 」
りょう「それにしてもこの古臭いドア、ほんとに部室か...?」
心愛「私もそれが不安で...」
りょう「まあ入ってみっか」
ガチャッ
りょう君が勢いよくドアを開けた。
心愛「!?」
りょう「なんだよこれ...」
そこには大きなソファとは別に机と椅子。レンジやポット、一人暮らしの部屋みたいな空間と机の上にある大量の書類。部室って言うにはあまりに整い過ぎている部屋があった。
見回してみると、机の上の書類を面倒くさそうに整理している人がいた。銀髪でピアスをたくさんしていて、綺麗な顔立ち。チャラそうな雰囲気から少し近づきにくかった。
??「あ、いらっしゃ〜い!君たち新入部員の子達だよね!?」
心愛「は、はい!」
りょう「これ、なんだよ、てかこれ部室かよ」
??「あ、この書類は部長の手伝い! たまーにあるんだけど部長がめんどくさがってるだけなんだよね〜」
りょう「いや、そこじゃねえんだよ...てか担任教えてくれなかったんだけどなんの部活だよ」
心愛「私もです...気になりますっ」
??「ん?ここ?ヤリ部!てか君、さっきから普通に話してるけど僕年上だよ〜、敬語じゃないの〜っ?」
心愛「!?どういうことですか...?」
りょう「まて、聞き間違いじゃない...よな?」
??「うん!間違えてないよ〜!あ。紹介忘れてた。僕は副部長の一ノ
心愛「え、えっと1年の篠崎心愛です!」
りょう「お前は何正直に自己紹介してんだばか、さっきの聞こえなかったのか?」
りく先輩「ん?お友達?」
心愛「隣の席で今日が転校初日で...」
りく先輩「あ〜!ここちゃんが噂の転校生か〜!可愛いって噂になってたよ〜?噂通りほんとにかわい〜!」
そう言って近づいてきて私の顔を覗き込むりく先輩。私よりはるかに高い身長で整った顔が目の前にきて少し動揺してしまう。
心愛「(ここちゃんって私のこと!?)い、いや!そんなこと...!それよりヤリ部ってなんですかっ?」
りょう、りく先輩「え!?」
りょう「知らねえなら知らなくていいからもう帰んぞ、そんな部活入ってたまるかよ」
りく先輩「そんな事言わないでよ〜、まあまあ詳しい話聞いてからにしてみたらっ??もうすぐ部長もくるし。どっちにしてもどこか部活入らなきゃでしょ〜?」
そう言ってりく先輩は私たちの背中を押して、りょう君と向かい合わせにソファに座らせられた。
りょう「なんなんだよさっきから...」
心愛(なんかりょう君さっきからイライラしてる...?)
ガチャッ
??「あ〜、くっそ疲れた...って誰?」
急にドアが開くと、眼鏡をかけ、長めの黒い髪を後ろに1つで括っているまた顔の整った綺麗な人が入ってきた。
心愛(りく先輩とは全く違う雰囲気の人だ...なんか威圧的で少しこわい...)
りく先輩「あ、やっと来た〜!ほら!今日から入るってさっき先生から聞いた子たちだよ!」
??「あ〜そんなこと言ってたな」
りょう「え、生徒会長!?」
??「あ〜、俺生徒会長でここの部長。
心愛「生徒会長!?!?」
れん先輩「ああそうだ、お前ら名前は?」
心愛「あ、えと、篠崎心愛です!」
りょう「(生徒会長、部長、やり部?頭痛くなってきた...)俺、橘りょう。」
れん先輩「お前ら担任から話聞いて来たんだな?」
心愛「はい、そうですっ!」
れん先輩「なら話は早い」
スタスタスタッ
括った髪をほどいてメガネを外しながら、私の座っているソファに近づいてくる先輩。
目の前に来ると、いきなり私の両腕を先輩の大きな片手であっという間に掴まれて、顔が近づいてきた。
心愛「へ!?(顔近い...)」
チュッ...クチュ...
れん先輩「口開けろ」
え、キスされてる...!?えええ、どういうこと!?
ちょっ...や、やめて...
息を荒らげながらも必死に抵抗するけどキスのせいで力が入らない。掴まれていた腕は頭の上で抑えられ、私の太ももの間にれん先輩が膝を立て、覆い被さるように逃げられないようにしている。息の苦しさから涙目になってきた心愛。
りょう「ばかっ、やめろ...!」
りく先輩「だ〜め、りょう?だよね?君はこっち。あと、ちゃんと先輩には敬語使わないと〜っ」
キスされながらも少し見えた光景
こっちに向かってくるりょう君をいきなりりく先輩が抑えて、椅子に縛り付けてる...
れん先輩「どこ見てんだ。こっちに集中しろ。」
...やめっ..て....
舌が絡み合ってる...こんなキス初めて...動けない...どうしよ...
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