第5話 冬の記憶

「冬の記憶」


クリスマスのプランを考えたこと

友達に内緒で待ち合わせたこと

冷たい夕焼けが雪道を照らしていたこと

帰りの車の中でプレゼントを渡したこと


クリスマスの日に一緒に過ごしたこと

窓越しのイルミネーションが綺麗だったこと

ワインに酔ってホテルまで歩いたこと

つないだ手がずっと暖かかったこと


二度目のクリスマスも一緒に過ごしたこと

お互いの大切さが見えなくなっていたこと

馴れ合いの心に負けてしまったこと

新雪の国道を黙って帰ったこと


お互いの連絡を待ってしまったこと

それが三度目で

最後のクリスマスになってしまったこと


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