第25話ゴミ箱を漁るおじさん勇者

僕の店にはもう一人ゴミ箱を漁るおじさんがいるんだな。このおじさんはおばちゃんの上をいく猛者なんだな。まずは店のゴミ箱の前に立つ。周りを軽い感じで見渡す。そしてゴミ箱を開けるんだ。そして中に飲み残しのドリンクを見つけると凄い笑顔を見せ周りを見渡しドリンクを飲み干すんだ。二本あれば二本3本あれば3本、そして極めつけは捨てられたマスクを見つけるとそのマスクをつけて店内に入ってきます。コロナ禍の中まさに勇者、しかし勇者にも敗北の時が訪れるんだんですよ。店長がたまたま昼間にいて勇者を見つけてしまったんです。店長は驚きの表情を浮かべ店外のゴミ箱に走り出しました。そして言いました。そんなん飲んだらダメですよって。勇者は言いました。俺は飲んでないと、店長は言いました。防犯カメラ見ますかと、すると勇者は訳わからないことを叫びながら走って消えて行きました。それからは僕の店には来ていません。僕は見たんです。家に帰る途中他のコンビニのゴミ箱の前でドリンクを飲んでる勇者を。お終い!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る