落として、探して、目指す光
曇空
第1話:始まりの始まり
僕が初めてこれを知ったのは中学生と高校生の間の時。
鬱。
辛くも楽しくもない、
ただひたすらに無感情無関心無気力。
そんな時に知ったんだ。
音楽の素晴らしさを。
文章の持つ魅力を。
人の人を動かす力を。
最初に言っておこう。この話は唐突に終わりを迎えるんだ。
でも最期は詳しく語らない。言いたくないからね。
忘れもしない、3月9日。学年末テストの最終日。数学と家庭科のテストの日。
『新型コロナウイルス:COVID19の感染拡大を鑑み、当分の間休校といたします。』
当時、最初は喜んでいた。テストを受けなくていい、と。学校に行かなくてもいい(不登校ではなく)と喜んだものだ。これから起きることも考えずにね。
自粛期間、勉強もろくにしない、ゲームばかり。たまにプラモデルを作ったり、動画サイトを見ていたり。とにかく堕落した生活をずっと続けていたんだ。毎日友達と電話をしながらゲームをして、食べたい時にお菓子をむさぼって、こんなことをしていたら生活習慣は次第に狂っていくのが普通なんだけど、実はそんなに狂わなかった。普通に寝て普通に起きて。毎日学校があった頃のの日曜日という感じ。でもね、生活が普通でも。心って意外と壊れやすくて。
きっとここで芽が出たんだ。鬱に近いものが。
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