第3話 もう一人の私

なんにもしたくない


めんどうだなぁ


うわっ 回覧板回ってきた

もうやめようよ こんなの・・・回覧板大嫌い


とにかく動きたくない


人と会いたくない


もう、うちに誰もこなくていいよ

出るのがめんどう


あれも、これも私に任されて

なんで私ばかりたくさんやることあるの?なんで?


あー なんにもしたくない


電話やメールの着信音に ドキッ とする

内容がわかるまで、何の用事だろうとビクビクしている


1日が始まると、今日は何の悪いことがあるかとどんより


生きるってつらい

病気しても、死なない

でも身体は動かせない

がんになっても、早期だから保険金も下りないし

死ねばいいのに私なんて

なんで生きているんだろう


腹黒で気が弱くて動きたくないもう一人の私はこんな感じ


でも、そう見えないらしい

「いつも明るくて笑顔が絶えない」誰からもそう言われる

それなら、大成功

もう一人の私を隠しているから


2人で一緒に生きていくんだ


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