わたしのなかの

まもり ちとせ

第1話 かみさま

私は、祖父母が信じた宗教の中で生きてきた。

その息子夫婦もその宗教で。

その子どもの私もその宗教の中で育った。


それがあたりまえだったから・・・その教えが普通だと思った。

幼稚園で クリスマス プレゼント そんな言葉を聞いて

本気で周りのお友達に「クリスマスってなあに?」と聞いた。

「サンタさんが来る日」・・・みたいなことを言われたと思う。

「サンタさんてなあに?」

「プレゼント持ってきてくれる」

「プレゼントって?」


それを聞いた日は、わくわくして家に帰った記憶がある。

なにそれなにそれと聞く私。

両親はその年からクリスマスツリーを購入してくれた。

ボロボロになるまでそのクリスマスツリーは活躍した。

なぜか独特のプラスチックのにおい。

そのにおいを嗅ぐと私にとってのクリスマスだった。


クリスマスツリーを飾る年齢でもなくなってくると

いろいろな宗教があることに気づく。

小さいうちは、自分の家のかみさまが正しいと思っている。

正しいと言われているから、それが正しいと思っていた。


正しいと言われたことに対する疑問が出てくる。

その疑問を親や宗教関係者に聞くと、疑問は解決する返答はなく

とにかく正しいのはこれだと言われて毎回終わる。


ますます疑問を持ち、徐々に不信感へ変わっていく。

不信感をぶつけると「これから離れると罰が当たる」

そう言われた。最初はそれが怖くて、不信感すら言葉にしなくなった。


かみさまって罰を与えるものなのか。

そんなに怖い存在なのか。

怖い存在に手を合わせるのか。


どうしても信仰を続けることはできなくなった。

辞めたいと言ったけれど、認められなかった。

認められていないけれど、心は完全に離れた。

活動へいかなくなった。


そして、様々な本を読んだ。

他の宗教に勧誘されたら、断らず聞きに行った。

そこで感じた疑問を投げかけた。

どの宗教でも疑問には、納得のいく答えはもらえなかった。


ある本に出会った。

かみさまは自分の中にある

かみさまは罰は与えない


この一言ですべての疑問が消えた。


かみさまを見つける私の道のり46年











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る