第6話『初仕事』
チャリンチャリーン
「お疲れ様ぁー♪みんな今日も元気かなぁ~?」
「ミアンさん!お疲れ様です!」
「ミーアン♪何しに来たのー?♪」
「アンドウ君!ロメロちゃん!予約が入ったよー♪」
「お客様が来るのー?♪」
ロメロちゃんの瞳はキラキラ輝いている
ついにきてしまったかこの時が…
今までやったことのないお化生なるお客様を担当するという仕事…
初仕事だ!!気合い入れていくぞ!!
「どんなお客様でも必ず今以上に素敵にします!!何時にご来店でしょうか?」
「もう来てるよ♪」
「え?」
目の前にはミアンさんしか居ないようだけど……
「誰もいないじゃないですか?まさか見えないってことは幽霊さん?」
「にゃーん♪」
ひょこっとミアンさんの背中から黒猫が顔を出す
お目々がくりっとした可愛いニャンコさんだ
「ねこ?」
「アンドウ君!今日のお客様は黒猫のサリーちゃん♪オーバールックのVIPなお客様さまだからしっかりよろしくね♪」
「VIP?」
トンっ!と黒猫が床に降りたと思ったら、急に大きな煙になった
ボフン!!
「そうじゃ!わしはVIPなんじゃぞ!しっかり満足させるんじゃぞ!ジョージとやら!」
えぇーーーーー!!
煙の中からはロメロちゃんくらいの年ごろ女の子が現れた
「サリーちゃんをよろしくね♪アンドウ君!」
はわわわわ
初めてのお客さまはVIPの黒猫ちゃん?…
どうしよう?
「サリー様ご来店ありがとうございます!本日担当させていただきます!アンドウ ジョージと申します!よろしくお願いいたします!」
ニヤリとした表情を浮かべる少女はこう言った
「ジョージ!!固っ苦しい話し方は好かんのじゃ!サリーちゃんでよいぞ!しっかりわしの毛繕いをするんじゃぞ!!」
毛繕い?どうしたらいいんだ?普通の猫と同じでいいのか?
「えっと、そしたら……サリーちゃんでいいのかな?毛繕いってどうすれば?」
「そんなのも分からんのか!ロメロ!!アレを持ってくるんじゃ!」
「はーーーい♪」
アレってなんだ???
めっちゃ怖いんですけど!!
「ジョージ♪これ使って♪」
???
これはファーミ◯ーターじゃないか?
「さぁ!それを使って毛繕いをするのじゃ!」
ボフン!
「にゃー♪」
そうゆうやり方ね!!
昔猫を飼っていた俺にかかれば毛繕いなんてお茶の子さいさいさ!!
お任せあれ!!
「サリーちゃん!!俺にまかせてくださいね!しっかりサラサラとツヤツヤにしますよ!!」
オラオラオラオラオラ!!
オラァーーーー!
「にゃーーーーーーん❤︎」
華麗な手捌きで毛繕いが終わるとツヤツヤのサラサラになったサリーちゃんの悦びの鳴き声が店内に響きわたる
「やるじゃないか……ジョージ……完璧じゃったぞ……」
コテン♪と寝転ぶサリーちゃん
というか猫のままでも喋れるのね……
「ジョージ♪スゴイね♪サリーちゃんが褒めるてるとこ初めて見た♪いつもミーアンは怒られながらやってたんだよ♪」
「そうなの?!よかったー……喜んでもらえたなら一安心だよ♪」
こうして俺のお化生相手の初仕事が終わったのだった……
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