『お腹が、ぐぅっ!と鳴りまして』

なかはら みちる

第1話 『いなり寿司と牡蠣フライ』


時刻は、夜の18時。


職場の机に並べた

稲荷いなり寿司と牡蠣かきフライを見て

私は、ちょっとしていた。



たま~にやってくる「買い弁」の気分により

今日の晩ごはんは、近場のスーパーで買った寿司と揚げ物なのだ。



稲荷いなり寿司も「お揚げさん」だから

揚げ物&揚げ物で

健康面でいえば、良くない感があるけど

たまになんだから♪と言い聞かせる。



買ってきた稲荷いなり寿司は、甘めのお揚げに

胡麻ごまを混ぜ込んだ酢飯を包んだもので

んだ瞬間、じゅわっ!とうまみが出てくる。


(あぁ~。うんまぁ~)


刺身の乗ったお寿司や巻き寿司とは違う

お揚げで包んだからこそ出る

さっぱりとした甘みと旨み……


(不意ふいに食べたくなるのってこういう事よね)



とりあえず、一個目の稲荷いなり寿司を食べ終えたので牡蠣かきフライへと手を伸ばす。



実は、この牡蠣かきフライ。


タルタルソース付きで

プラスチックの容器に入っていたのだが


間違ってソース袋も一緒にレンジをしてしまい、せっかくのタルタルが分離ぶんりしてしまっていた。


(もったいないけど、ソースなしで食べよう)



まずは一口ひとくち



ザクザクとした衣と牡蠣かきの濃い味が

口いっぱいに広がる。


(そういや、牡蠣かきフライ食べるの

久しぶりだった)


二口ふたくち三口みくち……と

どんどん食べ進めるにつれて

が増していく。



(夢中になれるなぁ、この瞬間)


口の中が若干、油で重たくなってきたら

すかさず、稲荷いなりでさっぱりさせて

また牡蠣かきフライで、口の中をいっぱいにしていく。


牡蠣かき稲荷いなり。牡蠣、稲荷を繰り返し

あっという間に完食。



(早かったな……)



物足ものたりなさを感じつつ、水筒に入った

熱々の緑茶でめくくる。


(んぁ~。

揚げ物の後は、熱いお茶が合うわぁ~)


お腹が満たされた安心感でほっこりしつつ

デザートも買えば良かったと

やっぱり、胃袋に余裕よゆうを感じてしまう。


良くない良くない(笑)


(では、本日も!)



『ごちそうさまでした』























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る