Mediation
@kuwata-sou
0話
博士ー、地球の状況報告はまだですかぁ?
なめたような口で尋ねる。
今書いている。少しは待たんか。最後の技術者をいたわりなさい。
かすかすの声で答える。
もう地球はダメなんですかねぇ?暑いし、もう外に出られる日もなくなってきましたし。
ああ、もう近くまで来ている。うーん。
あと、10年ってとこか。
かすれた声なのに、なぜか部屋全体に響くような気がした。
ー状況報告ー
【現在の状況】
太陽接近により、地球の表面温度が上がってきていることは、今までも分かっていたことではあるが、ここの3年での気温上昇は著しいように思える。
【解決策の提案】
年が経つにつれて、遂に技術者は、私一人になってしまった。よって、先人が残した飛行物体による地球の脱出の他無いように思える。ただし、連れていけるのは限られており、私たちの国では1万人が限界であろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます