第3話

第三目標 四ノ葉公園


ここは公園より広場と言ったほうがしっくりくる。遊具は無く、小さな湖と草原の生茂った小さな山、それらなどを縫うようにできたお散歩ロード。


まったり、のんびり、散歩にピクニック。なんでもござれ


お散歩ロードがあるぐらいだからそりゃ広い。トイレの数も充分。全てが使えないことなんて天変地異が起きるぐらいあり得ないはずだ……


フラグに思えてきた。とにかく急ぐ、早く終わらすために…




心配など杞憂で問題なく終わった。特に言う事など何もない。


強いて言うならば四と付くので運命が私を殺しに来たのでは?と思い始めたが、運命の女神様は私に微笑んだみたいだ。


明日翔平に聞かせてやろうか




それは息をする様に自然と俺はスマホを見た。そして私は息を止めた。


う そ だ ろ ⁉︎


そこには23:23の文字


つまり終電まで後18分という事実……


どうやら運命の女神は俺の未来を嘲笑ってやがってたのか?許さん……



最短でもこの四ノ葉公園から駅まで20分


間に合う訳ないだろ良い加減にしろや


つまるところぉ〜野宿が決まりました!お疲れさよなら〜こんな所で未来予知当てなくて良いんだよ俺ェ


ハハ明日何食べよう……ポカリでいいや


いや待て警察に補導されるのはまずい。今制服だし、隠し様がない。さっさといい感じのとこの寝床探さなきゃ



ピピピッピ ポ



俺の中に電流が流れた。考え方を変えるんだ手段も変えろ


いや手段は変えちゃダメだ




この四ノ葉公園から駅は20分

どう足掻いても時間が足らない。


だ け ど も

この四ノ葉公園なら1つ隣の駅の方が近い!


そう俺は覚えている、去年の頃ヤンキーに捕まった時の逃走経路を……!


あの道ならほぼ直線で行ける!そして俺は走る!勝ったな!ガハッハハッッハッッハ



有言実行ッ



すぐさま走り出し駅に向かう距離的には1.5km……

そう俺ははっきりと覚えている……冬の名物(嬉しくない)……あの悪魔の千五だ……


持久走なんて疲れるだけじゃん引き篭もり予備軍には辛いんだよ(マジ切れ



さぁさぁ思考を切り替えまして、気が付けば半分行こうか行かないかの距離です。


しかし!


これから最大にして唯一の難関


塀4連続である。


ここはちゃんと誰かのまだ私有地じゃ無くて林と道を遮る塀ですぅ〜(炎上回避発言


国の私有地だって?バレなきゃ犯罪じゃないんですよ


何か壊してる訳じゃないし許してはくれるやろ。許しては……




俺は息切れいていた。全力で走っていないとしても普段から運動してない俺には充分きつい。だから聞き逃していたのだろう。この3人組の怒鳴り声のような声を……




1組目の塀


少し体勢を少し崩し転びそうになったが何とか持ち返しゆっくり小走りで向かう



2組目の塀


……俺にはもう運命の悪魔としか思えなくなった……



また、塀に手をかけ、飛び上がる。そこで視界はガラリと変わる。少し大きめの道。林どころか草あんまりない道。


だけどもそこには似つかない明るいオーラの中に黒い物体が3つあった。



そしてそこは着地点でもあった。


「どけぇーーーー」


叫んだが遅く、その黒い物体が振り返る頃には距離は十数㎝もなかった。


俺は足を思いっきり振り上げ体を横にし、横たわるようにその黒い物体に倒れ込んだ。



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