『枷′s』

りゅうき

第1話『いち』

忘れよと

儚き夢を

追いやるが

しかし忘れる

この身の哀れ



静けさの

間をぬって

鳥の声

朝もようやく

窓辺によらん



野良犬の

頭を撫でた

我の手を

暖かき手で

握るもろもろ



描かれた

衝立と似た

冬の木々



錆び付いた

扉の音が

今日もまた

夢を消し行き

作る侘しさ



柿の木に

とまるからすの

鳴き声に

ふと感じるは

汚れたこの身



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『枷′s』 りゅうき @ryuki0316

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