第8話 オーラ⑴

「それで、もしかしたらその鬼神の血筋が空也かもしれないってこと。」

「うん……ん?」

「まだよくわかっていないかもしれないけどその可能性がある。」




そのまま学校へーーーー


「はぁぁーーー」

今は高校一年生、本当に青春を謳歌したいが、僕の生活に妖怪が関わっている限り青春とは無関係だろう。


「天馬くんってなんかオーラが違くない?」

「えーそうー?」

「なんかみんなとは違うオーラを感じるというか、不思議な子だよね。」

「さなっちが言うならそうなのかもねー。」


さなっち、葉山はやま紗奈さなは超美少女である。クラスでも陽キャの部類で僕とは正反対。




「きゃあっ!」


突然葉山紗奈が声を上げた。


「さなっちーどうしたー?」

「なんかね、今変なの見えてね…」


葉山の目の前には下級の妖怪が数匹いる、害がない妖怪なので放置をしていたのだが、もしかしたら葉山は混血かもしれない。



「そうだ、手紙を書こう。勘違いされないように要項もちゃんと書いてな。」


葉山紗奈 今週の金曜 

放課後に体育館裏に来い 必ず来い 

告白ではないがこれはお前にとっても

重要なことだ


要項:変に他の人に言いふらすな

                   』




「葉山さん、やっと来たね。」

「君は天馬くんだよね?」

「うん、そうだよ。ところで本題に入るんだけど、葉山さんは混血なの?」

「混血って何が?」

「見えるんだよね?妖怪。」

「もしかして天馬くんも見えるの!?やっぱあのオーラは天馬くんの力だったんだね!」

「朝も言ってたけどオーラって何?」

「なんかね、青いモヤみたいなのが天馬くんの周りに見えるんだ。」

「葉山さん両親はいる?」

「いるよ…実の両親ではないけどね…もともとシングルマザーの家庭に生まれたんだけどお母さんが死んじゃって…今はお母さんの妹のところに養子として引き取られた。」

「そうか…なんかごめんね…両親には何か言われてない?」

「何も…あっ!でも、もしオーラについてわかったことがあったら教えてくれって言ってた。」

「やっぱり…」


もし父親が妖怪だとしたら全部の辻褄が合う。


「そうだっ!天馬くんうち来て!お母さんたちに天馬くんのこと教えなきゃっ!」

「いやいやそれはちょっと…」

「いいからいいからっ!」


為す術もないまま葉山紗奈に手を取られ家に連れてかれた。



「お母さんっ!」

「おい紗奈、あいつはまだいねぇぞ…って紗奈、男か?俺と言うのがありながら…」

「お父さんには関係ないでしょっ!!」



「葉山さん、お父さんって…」

「お父さんはね、お母さんのいないところで私の体触ったりしてくるの、実の娘じゃないことをいいことに…」

「そうなんだね…」


ガチャッーーーーー


「紗奈っ!男連れてきたって本当!?」

「お母さん話があるの…」


「こんにちは、葉山さんのクラスメイトの天馬と言います。今回は葉山さんの父親について話があります。」

「紗奈の父親っ!?なんで天馬くんは知っているの!?そして父親は誰なの!?」

「落ち着いてください、葉山さんの父親は…信じられないかもしれないですが、妖怪です…」

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